普通のタイヤで凍った道路を走り、スリップしそうになった経験はありませんか。
冬場は道路が凍るため、スリップの危険性がグンと高まり、東北地方だけでなく雪の降らない地域でも、橋などは凍りやすくとても危険です。
そんな時はスタッドレスタイヤに変えることで、安全に走行することができます。
カーショップなどでもタイヤ入れ替え作業が増える12月や1月。
スタッドレスタイヤは凍った道路に対してもグリップ力が強く、スリップの危険性を下げることができますが、そんなスタッドレスタイヤにも寿命があるのをご存じでしょうか?
今回はスタッドレスタイヤに注目し、寿命や長持ちさせる秘訣などをご紹介していきます。
スタッドレスタイヤの寿命はいつまで?
スタッドレスタイヤの寿命。
知っているつもりでも、実はあまりよく分かっていない、という方は多いのではないでしょうか。
夏タイヤにはスリップサインがありますが、スタッドレスタイヤにも目印があり、あまりにも溝がない状態であればスタッドレスの性能は発揮されません。
溝(スリップサイン)が出ていたら交換
スリップサインとはタイヤ溝の一番深い部分から、1.6㎜に作られた目印のことを指します。
このスリップサインによって、タイヤの溝を確認する際、定規を持ってはかる必要がなく、ひと目でどれくらいの溝があるのか確認することができます。
スタッドレスタイヤに限らずスリップサインが出るようであれば、すぐにタイヤ交換を行いましょう。
溝がないタイヤはスリップしやすいだけでなく、溝が1.6㎜以下のタイヤを使用していると「道路交通法違反」となってしまいます。
また溝の浅いタイヤは、かなり劣化している可能性も高く、最悪の場合タイヤが破裂し他車を巻き込むほどの事故を起こしてしまうかもしれません。


プラットフォームが露出していたら寿命の証拠
スタッドレスタイヤは雪道や、凍った路面に適した冬専用タイヤです。
夏に使うタイヤより溝が深く、柔らかいという特徴を持ちます。
そしてスタッドレスの性能が大幅に落ちる目安は溝の深さ。
新品の状態よりも溝の深さが50%以下になれば、スタッドレスとしての機能が大幅に下がります。
その目印がプラットフォームであり、プラットフォームが出現したスタッドレスタイヤはグリップ性能が低いため、走行中スリップを引き起こします。
愛車に履かせているスタッドレスタイヤに、プラットフォームが現れているようならスタッドレスとしては交換時期だといえます。


目安の年数は3年。走行環境によってはもっと短くなることも
タイヤはゴム製品です。
ゴムは劣化していくので、いくら溝が深くてもタイヤとしての機能は衰えてきます。
タイヤの寿命は保存状態の影響が強く、はっきりとした期間はありませんが、一般的には3年が目途といわれています。
しかし保存状態が良ければ3年以上性能を保つタイヤもありますし、逆に保存状態が悪ければ3年経たずに交換しなければならないなんてこともあるのです。
走行環境も大きく影響してくる部分であり、ブレーキをかけるタイミングやカーブの多い山道ではタイヤの溝が減りやすく、逆に高速道路などではあまりブレーキを使わずカーブも少ない為、溝が減りづらいという特徴があります。
そしてあくまで年数は目安でしかありません。
自分でタイヤの状態を判断することができない場合、3年をひとつの区切りとし、カーショップなどで点検をしてもらいましょう。
走行距離の目安は1〜1.5万キロ。ただし条件によって変わる
年数での目安以外に、走行距離でも交換時期を知ることができます。
一般的な目安としては1万~1.5万キロ。
こちらに関しても、走行環境によって大きく差が出る部分です。
その他に空気圧も大切で、例えば同じ道を同じ距離走ったとしても、空気圧が適正に入っているかどうかで劣化の進行具合が変わります。
空気圧が少ない、もしくは多すぎる場合、「片減り」を起こしたり「スタンディングウェーブ現象」というタイヤトラブルを引き起こしてしまうことも。


スタッドレスタイヤの寿命を伸ばすコツは?
あまり車に乗らないという方であれば、性能を衰えさせず長く使いたいと考えることでしょう。
タイヤは消耗品なのでいつまでも使えるわけではありませんが、工夫次第で寿命を伸ばすことは可能です。
タイヤの性質を踏まえながら、具体的にどうすれば劣化を抑えることができるのかお教え致します。
夏の路面では劣化がはやまる
スタッドレスタイヤは柔らかい性質のタイヤです。
凍った路面や、雪道に強い反面、夏場などの道路は苦手としています。
ではなぜスタッドレスタイヤを夏の道路で使用すると、劣化が早まるのでしょうか。
それは夏の路面に対して、スタッドレスタイヤが柔らかすぎるためです。
要するに地面とタイヤとの摩擦が大きくなりすぎ、タイヤが削れてしまうのです。
以上のことからスタッドレスタイヤをオールシーズン使うということは、劣化を早める原因となり得るため、夏用と冬用をしっかりと使い分けましょう。


保管方法も雨風を防ぐなど一工夫が必要
スタッドレスタイヤに限らず、タイヤ全般に当てはまることとして、紫外線に弱いという弱点もあります。
タイヤはゴムなので劣化するとひび割れがおこり、ひどくなれば破裂してしまう危険性も潜んでいます。
タイヤを長持ちさせたいのであれば、保管場所は雨風の当たらない日陰で、温度変化の少ない場所にしましょう。


まとめ
いかがでしたでしょうか?
知っているようであまり知らなかった、スタッドレスタイヤの知識はありましたか?
スタッドレスタイヤの交換目安として、プラットフォームがあり、その目印が出現すると凍った路面に使うのは危険です。
また走行距離や使用年数も、タイヤ交換の参考となりますので愛車に履かせているタイヤを、いつから使っているのか覚えておくことも重要な点となります。
タイヤの寿命を伸ばすコツとしては、出来るだけ紫外線に当たらない場所で保管する、夏の路面には使わないなどです。タイヤにあったシーズンで使い分け、日陰保管をしておけばある程度劣化を防ぐことはできます。
愛車のタイヤ状態を日頃から確認し、安全なドライブを楽しみましょう!