ユーザー車検では陸運局に車を持っていくのも、検査ラインを通すのも自分自身です。
そして当然、書類作成も行わなければなりません。
車検に必要な書類は意外と多く、今まで経験したことがない方は少し戸惑う部分も多い事でしょう。
そもそもどんな書類を用意すればいいのかも分からない状態で、ユーザー車検当日を迎えてしまうのは最悪です。
ユーザー車検を受けると決めたならば、事前にどういった書類が必要で、どのように記載すればいいのかを調べておきましょう。
今回は初めてユーザー車検を受ける方の為に、必要書類の書き方を分かりやすく解説していきます。

ユーザー車検の必要書類は全部で7つ
ユーザー車検に必要な書類は全部で7つあり、今回は普通車に関しての必要書類をご紹介します。
①車検証
②自動車税納税証明書
③自賠責保険証明書
④継続審査申請書
⑤自動車重量税納付書
⑥自動車検査票
⑦点検整備記録簿
この中の②自動車税納税証明書と⑦点検整備記録簿は、条件が揃えば省略することができます。
自動車税納税証明書とは自動車にかかる税金のひとつであり、毎年4月に支払いの用紙が届くと思います。
自動車税はさまざまな方法で支払うことができますが、コンビニなどで支払うことができる納付書もあるため、いつでも支払いが可能です。
自動車税納税証明書が車検時に必要なら、支払い後の領収書を保管しておかなければなりません。
しかし以下の条件を満たすことで省略が可能です。
・継続検査の車検であること
・自動車税をしっかり払っている
・納税後2~4週間以上経過している
大多数の方はこの条件に当てはまる為、省略することができることでしょう。
また点検整備記録簿も、必ず提出しなければならないわけではありません。

必要書類の入手方法(ダウンロード)
必要書類は車検当日、陸運局で入手する方法と、前もって国土交通省HPでダウンロードする方法と2通りがあります。
こちらのサイトでダウンロードし、印刷して使用します。
自分で印刷できるのはとても便利なのですが、印刷に関しての注意事項があり、注意事項を守らず提出すると書き直しさせられてしまう為、しっかりと守って記載するようにしましょう。
印刷に関しての注意事項を簡単にまとめてみました。
- A4版の用紙を使用
- 「コピー用紙」「普通紙」「PPC用紙」などの表示で販売されているものを使用
- 白色度が80%以上
- しわ、濡れ、変色、異物混入、裁断した際のバリなどがないこと
簡単に説明すると以上の4つです。
詳細は国土交通省のHPに記載されているので確認しておきましょう。
印刷に関しての注意事項(国土交通省HPより)


ユーザー車検の必要書類の書き方を解説
書類の記載は比較的簡単です。
車検証の見方と、記載個所さえ押さえておけば誰でも記入することが可能。
ではどのように書けばいいのかを具体的にお伝えしていきます。
継続検査申請書

こちらの書類は継続検査を行うための申請書となり、全部で9ヵ所記載する必要があります。
- 「有効期間」・・・一般の方は2年ごとの車検となる為「4」と記載。
- 「自動車登録番号」・・・車のナンバーを記入。
- 「車台番号」・・・車個体の番号となり、同じ車種ならば同じ番号は存在しません。車検証もしくは車のコーションプレートを確認。
- 「受検形態」・・・本人が行うなら「1」代理人であれば「2」と記入。
- 「定期点検」・・・点検整備記録簿を持ってきているならば記入する必要はありませんが、なければ後日点検を行うことを伝える為「1」と記入。
- 「走行距離計表示値」・・・タコメーターに記載されている走行距離を記載。ただし100㎞未満は切り捨てましょう。
- 「申請年月日」・・・車検を受ける日を記入。
- 「申請人」・・・申請人の氏名と住所を記入。地域によっては押印が必要な場合も。
- 「受検者」・・・ユーザー車検を受ける人が申請人と異なる場合は記入。同じならば「本人」と書いておきましょう。


自動車重量税納付書

自動車重量税納付書とは重量税を支払ったことを証明する書類であり、記入方法は継続検査申請書とほぼ同じです。
- 「提出年月日」・・・ユーザー車検を受ける日を記入。
- 「使用者」・・・住所と氏名を記入。
- 「自動車登録番号(車両番号)又は車台番号」・・・継続検査の場合はナンバーを記入。
- 「自動車検査証の有効期間」・・・一般の方は2年にチェック。
- 「納付税額」・・・自分の車の重量に合った税額を記入。印紙を購入する際、窓口で教えてもらえます。
- 「自家用・事業用の別」・・・自家用にチェック。
- 「自動車の区分等」・・・自家乗用車にチェックを入れ、車検証に記載されている車両重量を記入。
- 「自動車重量税印紙貼付欄」・・・購入した印紙を貼り付け。

自動車検査票

自動車検査票とは車検での検査に使う書類であり、検査ラインで各項目を検査するたびに検査員に渡します。
検査員が記入後また用紙を受け取り、次の検査員に渡すという事を繰り返し行い、各項目を検査し終われば提出するのです。
- 「検査の種類」・・・継続検査を囲む。
- 「登録番号又は車両番号」・・・ナンバーを記入。
- 「原動機型式」・・・車検証に記載されている原動機の型式を記入。
- 「車台番号」・・・継続検査申請書と同様に車台番号を記入。
- 「走行距離計表示値」・・・100km未満は切り捨てて記入。
- 「受付印手数料納付書」・・・購入した手数料の印紙を貼り付ける。
- 「受検者の住所、氏名又は名称 連絡先の電話番号」・・・受験する人の住所、氏名、電話番号を記入。
- 「予約番号」・・・予約した際、教えられた番号を記入。
- 「前面ガラス」・・・有を囲む。
ユーザー車検の費用
ユーザー車検の1番のメリットは費用の安さでしょう。
ユーザー車検の場合は3万円から車検を受けることができます。
車検にかかる費用は、「法定費用+諸経費」になります。
「法定費用」は自賠責保険料、自動車重量税、検査手数料で構成されています。
法定費用はユーザー車検でも業者に任せても値段は変わりません。
変わるのは「諸費用」になります。
ユーザー車検の場合は自分で検査を行うので、基本的には法定費用のみで行うことができます。
諸費用というのは、車検を業者に依頼する場合にかかります。
車検を業者に代行してもらうため、10万円前後かかってしまいます。
ユーザー車検のメリット・デメリット
ユーザー車検のメリットとデメリットは何でしょうか?
これから説明していきます。
メリット | デメリット |
・費用が安い ・業者に頼む手間が省ける |
・時間と手間がかかる ・事故や故障の原因になる可能性がある ・不合格の場合は再度受験が必要 ・車について知識が必要 |
ユーザー車検のメリット
メリットとしては上記のようなことがあげられます。
1番大きなメリットとしては費用が安く済みますよね。
業者では10万円以上しますが、ユーザー車検の場合は3万円から受けることができます。
また、業者に頼むには予約などが必要になるので、そのような手間は省くことができます。
ユーザー車検のデメリット
一方、ユーザー車検のデメリットとしては上記のような項目が挙げられます。
自分で車検を行うとなると時間も手間もかかってしまいます。
また、車について正しい知識がない場合は、事故や故障の恐れがあります。
業者とユーザー車検どっちがいい?
一概にどちらがいいとは言えませんが、車に慣れていない場合は車に詳しい業者に車検をお願いすることをおすすめします。
理由としては車検を行っている業者は法定点検も一緒に行っていることがほとんどです。
法定点検は車の安全を守ってくれる点検になります。
業者で車検を受けた場合、そろそろ交換した方がいい部品を教えてくれたり、交換してくれたりします。
そのため、車の整備不良による事故を減らすことができます。
ユーザー車検の場合は車に詳しくない場合は点検が隅々までできておらず、整備不良で大きな事故を起こしてしまう可能性があります。
車を所持している場合は定期的な点検やメンテナンスを怠ってはいけません。
車に詳しくない場合は業者に頼んだ方が安心です。
ユーザー車検の予約方法
ユーザー車検は予約必須です。
ユーザー車検の予約は普通自動車と軽自動車で変わります。
普通自動車・・・独立行政法人自動車技術総合機構ホームページ
軽自動車・・・軽自動車検査協会
上記のホームページから検査を受けることができます。
予約はパソコン、携帯電話、インターネットで予約することができます。
車検を受ける日の14日前からの予約ができるので、余裕をもって予約を行いましょう。
まとめ
ユーザー車検では準備する書類が多く、書類の名前も難しい為、混乱してしまうかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。
用意する書類は全部で7つありますが、そのうちの2つは省略することが可能であり、最低限必要な書類は5つだといえるでしょう。
必要な書類である「車検証」と「自賠責保険証明書」は事前に用意しなければならない書類ですが、通常、車検証入れに入っている書類なので、事前に用意するものは実質ありません。
注意点としては印鑑が必要な場合があるので用意しておくことと、予約番号を忘れないこと。
当日用意できる書類も多く、書き方をご紹介しましたが、職員の方に聞けば親切に教えてくれます。
また少しの記入漏れであれば、職員の方が書いてくれることもあるので、あまり緊張せずにユーザー車検にのぞみましょう。
もし、ユーザー車検をするのが難しいと感じた方は、車検館に任せるのがおすすめです。
面倒な手続きも代行してくれるほか、車検を当日で終わらせることができるので、ぜひ一度サイトをチェックしてみてください。