昨日まで快調に走っていたのに、今日エンジンをかけたらエンジン警告灯が点灯していた。
頻繁に起こるトラブルではないにせよ、車が古くなったり走行距離が増えてくると、様々なトラブルが発生します。
その中でも警告灯は、各センサーからの信号に異常があった場合、点灯するようになっています。
ひと言にエンジン警告灯といっても、さまざまな原因があり吸入空気でのトラブル、燃料系でのトラブル、点火系統でのトラブルなど、警告灯が点いたからといってすぐに原因がわかるものではありません。
また、急に警告灯が点いたからといって慌ててしまうのは非常に危険です。
今回はエンジンの警告灯が点灯や点滅していた場合の意味や、原因、対処方法などを解説していきます。
エンジン警告灯の意味とは?
エンジン警告灯とは、エンジンに関わるセンサー系が異常な数値を示した際、点灯する警告灯です。
エンジンセンサーと呼ばれるセンサーは無く、エンジンが動く為に必要な空気や燃料などが通過する箇所に各センサーが取り付けられてあり、各センサーに設定された数値の範囲を超えた場合に警告灯が作動します。
車にはエンジン警告以外にも様々な警告灯があり、一般的によく見る警告灯としてシートベルト警告灯や、半ドア警告灯、燃料警告灯などが存在しています。
どれも車を安全に乗るために取り付けられた警告灯であり、各チェックランプにはそれぞれの役割があるのです。
オレンジが点灯しているときは「点検」が必要
警告灯は色により緊急度が異なります。
オレンジと赤色の警告灯があるのですが、オレンジよりも赤の警告灯が点灯した場合の方が危険であり、赤色が点灯すればすぐに車を停車させなければならないという事です。
それに対しオレンジ色はすぐ停車しなくてもいいですが、「車のどこかが故障しているので修理してください」という注意喚起の意味を持ちます。

赤色が点灯しているときはすぐに停車をしよう
赤色のチェックランプは緊急度が高いと説明しました。
エンジン警告灯はオレンジ色ですが、オイルランプは赤色で点灯します。
このオイルランプは、エンジンオイルの油圧を感知するセンサーからの信号を受け取り点灯します。
つまりエンジンオイルの油圧が下がっているという事を示しているのです。
油圧が下がればエンジンオイルはエンジン内を循環していない、もしくはエンジンオイルの量が減りすぎて必要な量のオイルが行き渡っていないと考えられます。
エンジンオイルが少ない、漏れている、オイルポンプが故障しているなど原因はさまざまですが、どこが故障しているのかをチェックランプでは判断することができません。


エンジン警告灯が点灯・点滅している原因は?
エンジン警告灯が点灯や点滅をしている場合、考えられる原因はさまざまです。
ではどのようなセンサーが異常だった際、点灯するのかをご紹介していきます。
O2センサーの異常
O2センサーはエキゾーストパイプや触媒に取り付けられているセンサーで、主に排気ガス中の酸素量を測定しています。
排気ガス中の酸素量が多過ぎることで、異常だと感知し警告灯が作動します。
エアフローセンサーの異常
エアフロセンサーは、エンジンに送り込む空気量を測定しているセンサーです。
主にエアクリーナーとスロットルバルブの間に取り付けてあり、このセンサーで空気量を感知することで様々なパーツを動かします。
もしエアフロセンサーよりもエンジン側のパイプに穴が開いていれば、センサーで感知した空気量と、エンジン内部に入った空気量に差が発生し、チェックランプが点灯してしまう場合もあります。
イグニッションセンサーの異常
まず、イグニッションセンサーが取り付けられているイグニッションコイルとは何かをご説明します。
イグニッションコイルとは、点火プラグに高電圧を送るための装置であり、昔はディストリビューターと呼ばれる装置で高電圧を作り出していました。
現在では高電圧装置が進化し、小さなイグニッションコイルで大きな電圧を作り出すことができます。
この部分に取り付けられているセンサーがイグニッションセンサーであり、イグニッションコイルの故障時はもちろんの事、点火のズレなどでも点灯する場合があります。
その他の考えられる可能性
エンジンに付随するセンサーはこの3つだけではありません。
クランク角センサーやカム角センサーなどの異常でもチェックランプは点灯しますし、逆にセンサーが無い箇所の故障ではチェックランプ自体が点灯しない場合も考えられます。
また車に異常はなくても、各センサーが故障すればチェックランプは点灯します。
センサーが故障しているのか、車が故障しているのか一般の方が判断するのはとても難しいです。
一番危険な考え方は、走行時に重大な異音が発生しているにもかかわらず、チェックランプが点灯していないから大丈夫だろうと思い込んでしまうこと。
チェックランプはあくまで故障の目安です。
「チェックランプが点いていない=安心」というわけでは決してありません。
警告灯が点灯していなくても車は故障しますし、車が動かなくなった時点で警告灯が一斉に点灯するなんてこともあるのです。

エンジン警告灯が点灯したときは慌てずに安全な場所へと停車
エンジン警告灯が点灯した場合、そのまま走行を続けるのではなく、安全な場所を探しすみやかに停車させましょう。
先ほどもお伝えしましたが、まずはチェックランプの色を確認し
- 赤色のオイルランプ・・・すぐに停車
- オレンジのエンジン警告灯・・・自走し整備工場へ
基本的にはこのような考え方でOKです。


エンジン警告灯が点灯した時の修理費用の目安
エンジン警告灯が出た場合の修理費用は、故障した箇所により差がかなり大きく変わりますし、ディーラーで修理するか民間整備工場で修理するかによって工賃も違います。
またどの部分が故障しているかによっても工賃幅は大きく、一概にいくらだという金額をお伝えすることはできません。
警告灯などを消す際は、車専用の診断機が必要であり、診断機を持っている店舗に行かなければ、修理が終わったとしても警告灯を消すことができないのです。
参考としてシステムによる故障診断の値段は
- ディーラー・・・約5000円
- 一般整備工場・・・2000円~4000円
と考えておけば大丈夫でしょう。
各センサーの値段も平均は無く、5000円の物から数万円かかるものまで、車によって変わります。
センサー系もやはり純正部品は値段が高く、それ以外だと値段がグッと下がるのも、特徴のひとつであるといえます。
ディーラーはパーツひとつとっても値段が高くなりがちですが、その反面、車専用のパーツを取り扱っているため、社外品に交換して不具合が発生したなどのトラブルを防ぐことができるのです。
また特に高額になりがちな車に外車があり、修理する際も交換する際もお金がかかる車であるといえます。
ベンツやBMW、ボルボなど高級車でカッコいい車ですが、一度壊れてしまうと高額な請求が待っているのです。


まとめ
車のエンジン警告灯はエンジン周辺、もしくはエンジン自体に異常が発生した場合に点灯するランプです。
すぐに車を停車させなければならない赤ランプと、走行はできるが修理が必要なオレンジランプの2種類があります。
ランプの点灯原因はさまざまですが、各センサーが異常を感知した場合点灯するという仕組みになっています。
もし走行中に警告灯が点灯すれば、安全な場所へ車を停め必要であればJAFに連絡しましょう。