「突然車のバッテリーが上がってしまったら・・・。」
その時点でエンジンがかからず運転ができなくなってしまい、車は走ることができなくなってしまいます。
そんな困った事態にならないためにも、バッテリーが上がったときにどう対処すれば良いか、あらかじめ知っておくことが大切です。
今回は、車のバッテリーが上がってしまったときの原因、対策、直し方まで幅広くご紹介していきます。

バッテリーが上がってしまったときの症状
バッテリーが上がってしまったときに、一番わかりやすいのは、セルが回らずエンジンがかからない症状。
他にもいくつか症状があるので、以下で一度ご自身の車の症状を確認してみてください。
エンジンがかからない
通常、エンジンをスタートさせるとき「キュルキュル」というセルの音がしてエンジンがかかります。
しかし、バッテリーが上がってしまうと、モーターへ供給する電力が少なくなりセルが動かなくなるのでエンジンはかからなくなります。
ライト・ランプが点かない
通常、車のドアを開けると自動で室内灯が点く仕組みになっていますが、これはバッテリーの電気を使っています。
そのため、バッテリーが上がっていると電気が点かない上に、ヘッドライトやウインカーも点かないことになります。
電装品が動かない
運転席にあるメーター類やパワーウィンドウ、パワーシート、ラジオ、オーディオなどの車内のすべての電気製品が動かなくなります。
また、完全にバッテリーが上がると、リモコンキーも作動しなくなるのでドアを開けられなくなる恐れもあります。
バッテリー上がりが起こる原因・理由は?
バッテリー上がりが起こる原因・理由は、わかりやすく分けると以下の2つに分かれます。
- 車内電力の使いすぎ
- バッテリーの寿命が近い
以下で詳しく見ていきます。
①電気の使いすぎ
バッテリー上がりの主な原因がバッテリー上がりです。
- エアコンやライトをつけっぱなしにしている
- 電力消費の高いオーディオ機器を搭載している
- スマートフォンを一気に充電する
- 夜間の走行(ライトの点灯)
- ワイパーの使用
上記の中でも、特に多いのがエアコンやライトのつけっぱなしです。消すのを忘れてつけっぱなしで車を降りてしまうと、充電されないまま電力が消費されていく一方です。
ですので、電気の使いすぎには注意しましょう。
②バッテリーの寿命が近い
バッテリーの寿命は、車の使い方によって大きく左右されますが、おおよそ2~3年が寿命だといわれています。
バッテリーの寿命が近くなると以下のような症状が現れます。一度確認してみましょう。
- ライトの明るさが弱くなっている
- 窓の開閉が遅くなった
- セルモーターの回転が悪くなった
- バッテリー液の減りが早いまたは漏れている
- バッテリーが膨張している
こういった症状が見られる場合は、なるべく早めに交換をし、バッテリー上がりを起こさないようにしましょう。
バッテリー上がってしまったときの対処法・直し方
自宅でバッテリーが上がればいいですが、出先でバッテリーが上がってしまうと、とても大変です。
自分の車は大丈夫だろうと考える方は多いでしょう。
しかし急にバッテリー上がりを起こしてしまうことはよくあります。
ではこのようなトラブルが起こった場合、どうすればいいのかを5つご紹介していきます。


ロードサービスを呼ぶ
車トラブルの対処方法として、JAFなどのロードサービスを呼ぶことがまずひとつ目にあげられます。
ロードサービスはどのような車のトラブルにも素早く、的確に対処してくれるのでとても安心です。
バッテリー上がりによって、エンジンがかからない際はすぐに連絡しましょう。
その場で対処してくれますし、もし応急始動では直らない場合、近くの整備工場やディーラーまで愛車を運んでくれます。

ブースターケーブルで応急処置|自分でできる
ブースターケーブルを使い、「ジャンピングスタート」を行えば、一時的にバッテリーを回復させることもできます。


ネット通販でも販売されています。
車のバッテリーは基本的に、スターターを動かすために使います。
エンジンがかかってしまえばオルタネーターで発電してくれるので、問題なく車を走らせることができます。
なぜもう一台車が必要なのかというと、正常な車から電気を分けてもらう為です。
ブースターケーブルの使い方
- ブースターケーブルをつなぐ
- 正常な車のエンジンをかける
- バッテリーの上がった車のエンジンをかける
方法としてはこれだけですが、注意点としてブースターケーブルを使う際は、必ずマイナス同士とプラス同士を接続すること。
またケーブルをつなぐときは、車のエンジンを切っておきましょう。

ジャンプスターターを使う|自分でできる
ジャンプスターターの使い方もブースターケーブルとほぼ同じです。
ただジャンプスターターを使えば、他の車に協力してもらわなくても、エンジンをかけることができます。
ジャンプスターターの使い方は
- ケーブルをプラスとマイナスにつなぐ
- ジャンプスターター本体とケーブルをつなぐ
- 車のエンジンをかける
たった数分でバッテリーの上がった車のエンジンをかけることができます。

自動車保険会社に連絡する
自動車保険には、バッテリー上がりの応急処置を行う、というサービスを付けてある保険があります。
ロードサービス同様、電話一本で駆けつけ対応してくれる便利なサービス。
「そんなサービスを使ってしまったら、保険料が上がるのではないか」と心配される方もいると思いますが、自動車保険の上がる条件は事故等により等級が下がった場合のみです。
もしどうしても心配というならば、事前に電話などで確認しておきましょう。

カーバッテリー110番に連絡する
ロードサービスに入っていない、自分で応急処置する自信がないという方は、カーバッテリー110番に連絡しましょう。
カーバッテリー110番とは車のバッテリートラブル専門の会社であり、全国の加盟店のおかげでどこへでも出張対応してくれます。
24時間365日対応しているので、夜中でも安心です。
現場に駆け付けトラブルの原因を調べた後は、作業前に見積もりを提示してくれるので「いくらかかってしまうんだろう」という費用の心配はありません。



バッテリー上がりは自然に回復しない!
一度、車のバッテリーが上がってしまうと、自然に回復することはありません。
バッテリーが上がってしまったら、なるべく早く新しいものに交換しましょう。
バッテリーが上がった車を放置すると、インパネ内のメーター類や室内灯、ヘッドライトなどが使えなくなるだけでなく、リモコンキーすら使えなくなって車内に入れなくなる恐れがあります。

バッテリー上がりを起こさないようにする対策4選!
ここからはバッテリー上がりを起こさないような対策の方法を紹介していきます。
ライトの消し忘れに注意
バッテリー上がりの原因でよくあるのが、ライトを消し忘れていたという事例。
新品のバッテリーでもライトを点けっぱなしで放置してしまうと、半日も持たずバッテリーが上がってしまいます。
現在の車は鍵をかけると、自動でライトを消してくれる性能が付いている車も多く、ライトの消費電力も昔に比べ少なくなりましたが、いまだにバッテリー上がりのトラブル原因として、ライトの消し忘れが多い状態です。

車の使用頻度をあげる
バッテリーは車を走らせると充電することができます。
そのため、車を走らせていない場合はバッテリーが充電されず、バッテリー上がりを起こしてしまいます。
車にはオルタネーターという装置がついています。
車が走るとエンジンの回転を利用してオルタネーターが発電され、オルタネーターからバッテリーに電力が供給され、充電することができます。
充電されずに使われたバッテリーは、1年も持たずに上がってしまう恐れもあるので、車に乗る際はそういったことも意識しておきましょう。


バッテリーを交換する
何度も言いますが、電圧が下がりすぎたバッテリーは元の性能に戻ることはありません。
そうなった場合交換するしか方法はないのです。
自分自身でバッテリーを交換することはできますが、整備工場やディーラーで交換をお願いすることもできます。
バッテリーにも種類があるので、愛車に使っているバッテリーはどのような型なのかを事前に調べておきましょう。

バッテリーのマイナス端子を外す
バッテリーの電力は車のエンジンをかけていない間も、車内の時計など少なからず使用されています。
あまり車に乗らないにもかかわらず、常に電気が必要な装置に電気供給を行っていることで、バッテリー上がりの原因になってしまいます。
では電気供給を止める為にはどうすればいいのでしょうか。
バッテリーによる電気の供給を止めたければ、物理的に電気の通り道を切り離してあげればいいのです。
1カ月以上車に乗らない場合はバッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。
マイナス端子を外し、電気供給を止めることでバッテリー内の電気を節約することができます。


まとめ
バッテリーが上がってしまった時の対処方法は様々です。
ロードサービスを呼ぶ、ジャンプスタートを行う、カーバッテリー110番に電話するなどいろいろな方法があります。
そしてバッテリー上がりの対策としては、ヘッドライトを点けっぱなしせず、車の使用頻度をあげることで予防することができます。
もし長期間車に乗れないことが分かっているのであれば、マイナス端子を外しておくことで消費電力を抑えるといった方法も。
しかしあまりにも古いバッテリーや、一度上がってしまったバッテリーはかなり電圧が下がっており、いつバッテリー上がりを起こしてもおかしくない状態です。
そのような場合はバッテリーの交換も視野に入れておきましょう。
バッテリーは消耗品です。一定のサイクルで交換し、出先でトラブルを起こさないことを心がけていきたいものです。