「タイミングベルトが切れたらどうなるの?交換時期や寿命はどのくらい?」
「タイミングベルトを交換するけど、費用や時間はどれくらいかかるの・・・?」
「そもそも、タイミングベルトってなに?」
本記事では、そんなタイミングベルトに関する悩みについて解説しています。
タイミングベルトの不調をそのままにしておくと、エンジン故障にも繋がる恐れがあります。そうすると、車の買い替えや廃車も検討しなければいけません。
走行に危険を感じたら迷わずJAF(日本自動車連盟)などのロードサービスに相談をしてください。
タイミングベルトとは?その役割も解説
タイミングベルトは、自動車やバイクを動かす上で重要であり、人間でいう心臓部のような働きをする部品になります。
自動車やバイクは通常ガソリンを燃焼して走行しますが、その際エンジンではきれいな空気を取り込み、一方で汚れた空気をマフラーへ流すことにより排気を行っています。
タイミングベルトは、そのエンジンの吸気と排気のタイミングをコントロールする役割を果たしているのです。
なお、ベルト自体は、重要な役割を担うエンジン側面のカバーに覆われていることが一般的なので、自分で状態を確認することはまずできません。
タイミングベルトが切れたらどうなるか?前兆となる異音は無い
タイミングベルトは、他のエンジン系パーツと違い、何の前兆もなく切れてしまいます。そのため走行中に切れてしまうこともあります。
走行中にタイミングベルトが切れると、エンジンが停止し、事故に繋がってしまう危険性も考えられます。走行速度や、状況によっては非常に危険であると認識しておきましょう。
また走行が止まるだけではなくエンジンに深刻なダメージを負わせてしまうことがあり、最悪の場合、エンジン自体の修理が不可能になってしまったり、修理ができる場合でも高額な費用を払わざるを得ない状態になってしまうこともあります。

タイミングベルトの交換時期(寿命)は10万kmが目安
メーカーや車種によって異なりますが、一般的な自動車であれば、タイミングベルトの交換時期(寿命)は使用年数10年または走行距離10万kmが目安。
チューニングが施されていてエンジンの出力をカスタムしている自動車のベルト、レーシング走行のような過酷な環境で使われたベルトは早めの交換が必要になります。
実際に、ホンダのビートの説明書には使用年数10年または走行距離10万kmとの記述があるようですが、実際には5万kmほどで切れるケースも・・・。その他、急発進などの大きい負荷を与えている場合でもベルトにダメージが蓄積され10万km以下で切れてしまう可能性が高くなります。


また、他の部品のメンテナンスを怠ると、タイミングベルトへの負担が大きくなるため結果的にベルトの劣化が早くなることも十分に考えられます。
タイミングベルトを長持ちさせたければ、エンジンオイルやロングライフクーラントなどのオイル(フルード類)をこまめに交換するといいでしょう。



また参考までに、近年では、タイミングチェーンというものが搭載されるようになっております。タイミングチェーンの寿命は走行距離30万kmほどで、通常タイミングチェーンは廃車するまで1度も交換しないのが特徴です。
タイミングベルトの交換費用は3万円〜が目安
タイミングベルトは、主に以下3つの業者に依頼することで交換することができます。
- ディーラー
- カーショップ(イエローハット等)
- 整備工場
費用感に大差はありません。なので、一度電話で見積もりを取るのがベストです。
交換費用の目安
- 軽自動車:2万円〜
- 普通車:3万円〜
交換費用は、軽自動車2万円〜、普通車3万円〜が目安で、排気量が大きい車であれば4〜6万円と排気量によって交換費用は変わります。
タイミングベルト交換の際にかかる費用の内訳は、部品代と工賃です。部品代は5,000円前後と比較的安価で手に入りますが、工賃が以上に高く設定されています。
理由は、一度エンジンカバーを外したりしないといけないため、時間と手間がかかるからです。
そのため、エンジン付近にある他の劣化した部品も一緒に交換してもらうことで、総合的に費用が安く済むこともあります。


タイミングベルトの交換にかかる時間は?
タイミングベルトの交換にかかる時間は、メーカーや車種によって異なりますが、一般的には3〜4時間程度で終わります。
ただし、車種、車両状態によっては倍以上の時間が必要になります。
ですので、見積もりをする際に交換にどのくらい時間がかかるか聞いておくのがベストですよ。
ウォーターポンプや他の部品も一緒に交換するのがおすすめ
前述しましたが、タイミングベルトの交換と同時に、エンジン周りの部品を交換することも視野に入れるべきです。
特にウォーターポンプは、エンジン周りでも重要な役割を果たしている部品なので、整備士が確認して劣化がひどければ交換を勧められます。
寿命はタイミングベルトと同じく、走行距離10万km前後であると言われているので、再度エンジンカバーを外すくらいならば一度に交換してしまえば工賃も安く済みます。

タイミングベルトの交換をDIYで行うことは”一応”できる
タイミングベルトを自分で交換する場合は、作業時間を要するのはもちろん、交換に必要な部品を揃える必要があるので非常に手間がかかります。
その分、全て自分で作業することになるので本来店舗へ支払う工賃が半分以下に抑えることができます。

車の部品ということで、不備があると命の危険にも繋がります。やはり、ここはプロに任せるのが無難でしょう。失敗せず確実に修理されて戻ってきますし、素人による自動車整備には限界がありますので・・・。
タイミングベルトの交換費用が高ければ廃車という選択肢も!
エンジンなどの修理や交換に比べると、タイミングベルトの交換は安価と言えます。
ただ、使用年数10年または10万km以上走行した車は、タイミングベルト以外にも劣化している部品がある可能性が高く、タイミングベルトを交換した後も、次々と別部品の修理が必要になったり、車検のたびに整備費用も高くなっていきます。
また、タイミングベルトの故障がエンジンに深刻なダメージを負わせてしまうこともあり、最悪の場合、エンジン自体の修理が不可能になってしまったり、修理ができる場合でも高額な費用を払わざるを得ない状態になってしまうこともあります。

10年落ちや10万km以上走った車は、車両価値がほとんどない状態に近く、中古車販売店で高価買取してもらえないことも多いです。
そんなときは、廃車にするしかないのですが、ここで役に立つのが廃車買取専門店です。
廃車買取専門店では、下取り価格や買取価格が付かない車でも、0円以上の買取保証を付けてくれます。
もし、「タイミングベルト以外にも劣化している部品が多く、交換費用に膨大なお金がかかる」「中古車販売店で買取価格が付かない」なら、車の乗り換えを検討しつつ今お持ちの車を廃車買取してもらうことも視野に入れておきましょう。
まとめ
今回はタイミングベルトについての情報を幅広く解説しましたが、いかがでしたか?
一般的な日本車の場合、交換時期はメーカー指定の使用年数10年または走行距離10万kmを守っていれば、特に問題はなく過度なメンテナンスも必要ありません。
「けれどもしタイミングベルトが切れて事故をしたり、高額な修理代を支払うことになりたくない」といった不安がある方は、こまめなメンテナンスをおすすめします。
そして、「あまりにも車が古く修理代がかさみそうな場合」「中古車販売店でも買取してもらえない場合」は、廃車買取専門店に相談してみましょう。