「法定点検の費用はどのくらい?」
「法定12カ月点検を安く済ませたい」
このような疑問に答える記事です。
法定点検を受ける場合にどのくらいの値段がかかるかよく分からないですよね。
今回は法定12カ月点検の費用と点検費用を抑える方法を紹介します。
法定12カ月点検を受ける必要がある場合は参考にしてみてください。
法定12カ月点検でかかる費用はどのくらい?
法定12カ月点検でかかる費用は下記の表のようになります。
軽自動車 | 8,000~14,000円 |
自家用乗用車(1ℓ~1.5ℓ) | 9,000~15,000円 |
自家用乗用車(1.5ℓ~2ℓ) | 11,000~18,000円 |
自家用乗用車(2ℓ~2.5ℓ) | 12,000~20,000円 |
自家用乗用車(2.5ℓ~ ) | 13,000~22,000円 |
表の値段は全国の平均金額になるので、あくまでも参考程度にしてください。
法定12ヶ月点検には「基本点検料」「整備技術料」「部品、油脂代」があります。
点検のみの場合は基本点検料のみで、上の表でいくと最低金額で受けることができます。
しかし12カ月点検を行った結果、安全に走行できない故障や不具合が見つかった場合には整備してもらう必要があるため、整備技術料がかかります。
さらに、部品やオイルを交換してもらう場合は部品、油脂代がかかり、費用は必然的に高くなってしまいます。
24カ月点検は12カ月点検より費用が高くなる
24カ月点検は車検と一緒に実施されることが一般的なので、車検と一緒に清算されます。
車検と24カ月点検を合わせた値段は5万円〜8万円ほどになります。
参考:平成 27年度国産自動車点検・整備料金実態調査
こちらも業者ごとで異なる料金になるので、参考程度にみてください。
車検に関する詳しい費用は下記の記事で解説しているので参考にしてみてください。

法定点検(12カ月点検)と車検は違う?
法定12ヶ月点検と車検は目的が違います。
それぞれの目的は、
法定点検→車が安全に走行するための点検
車検→車の安全性能や公害抑制性能が保安基準を満たしているかの点検
になります。
この文章だけみていると、同じような点検ではないかと思ってしまいますよね。
車検ではタイヤのひび割れやブレーキの効き具合といった国に定められている車の安全基準を満たしているかの点検になります。
つまり、車が安全に走行できるかの確認ではなく、あくまでも保安基準にそった点検になります。
法定12カ月点検は、車の整備不良による事故や不具合を防ぐための点検になります。
車検だけ受けていても車は安全に走行できる保証はないということなのです。
法定12カ月点検を受ける必要がある?
法定12カ月点検は道路運送車両法第48条、 自動車点検基準第2条で車を持つ人全員に義務付けられています。
車を持つ全員が必ず受けなければならない点検なのです。
法定12カ月点検を受けなくても罰則はありませんが、整備不良の事故を起こしてしまった場合には法的責任が重くなる可能性が高いです。
安全に走行するためにも、必ず法定12カ月点検を受けるようにしましょう。
法定12カ月点検の内容とは?
法定12カ月点検とはどんな内容なのでしょうか。
これから説明していきます。
法定12カ月点検内容は26項目
法定12カ月点検は26項目(27項目)に分かれています。
ここでは主な点検内容を紹介します。
■エンジンルームの点検
ベルトの緩みや損傷
冷却水に漏れ
■足回りの点検
ブレーキパッドの摩擦
タイヤの溝
■室内点検
電気制御装置の点検
ブレーキペダルの効き具合
■下回りの点検
エンジンオイルの漏れ
マフラー取付部の損傷
上記のような点検になります。
これでもほんの一部になります。
詳しい点検項目を知りたい場合はこちら→自動車点検基準
法定12カ月点検の所要時間は1~2時間程度
法定12カ月点検の所要時間は1〜2時間程度となります。
車の状態によってはもっと時間がかかってしまう可能性があります。
そのため、余裕がある時間に点検しましょう。
多くの業者は予約が必要になるので、点検を行う前は必ず予約を行ってから訪問しましょう。
ちなみに法定12ヶ月点検は個人でもすることができます。
わざわざ店舗に行かなくていいので、手軽に点検を行うことができます。
一方で、個人で行う場合は車に詳しくないと、点検最中に配線を間違えてしまい車が動かないなどの不具合が起こってしまう可能性があります。
また、車の整備に慣れていないため点検に時間がかかってしまいます。
点検が不安な場合は業者に頼みましょう。
法定12カ月点検の時期を過ぎてしまった場合は?
法定12カ月点検の時期を逃してしまっても点検を受けることができます。
車の安全性を守るためにも忘れていた場合は早めに点検を受けに行きましょう。
次回の法定12カ月点検を忘れないためには点検整備済みステッカーを確認することをおすすめします。
業者で法定12カ月点検を受けた場合は次回の12カ月点検の時期が書かれた点検整備済みステッカーがもらえます。
そのステッカーはフロントガラスの部分に張りつけるので、そろそろだと思ったらステッカーで点検を受ける時期を確認しましょう。
法定12ヶ月点検で必要な書類
法定12ヶ月点検で持参すべきものは下記の通りになります。
【持ち物】
・自動車検査表(車検証)
・点検費用
・過去の点検整備記録簿
・点検整備ステッカー
車検証と点検費用は必ず忘れずに12カ月点検の時に持っていくようにしましょう。
点検整備記録帳簿には各車両に付属しており、どのような点検を行ったかの記録を残します。
点検整備記録帳簿をなくしてしまった場合は自身で購入することもできますし、インターネット上でもダウンロードして作成することができます。
法定12ヶ月点検を受けられる場所
法定12ヶ月点検を受けられる場所と基本点検技術料は下記のようになります。
■業者ごとの平均的な基本点検技術料
ガソリンスタンド | 7,000円~ |
ディーラー | 10,000円~ |
整備工場 | 6,000円~ |
カー用品店 | 8,000円~ |
車検専門店 | 6,000円~ |
12カ月点検の場合は、どの業者でも国家資格を持つ整備士にやってもらうことが一般的なので大きく料金は変わりません。
部品の交換がある場合は交換費用がかさむので、交換費用と基本点検技術料と合わせて検討しましょう。
追加で整備することが多いので、12カ月点検を受ける場合は約20,000円〜30,000円の予算と考えておきましょう。
では、それぞれの業者の特徴を紹介していきます。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドの12カ月点検は比較的安く点検することができます。
給油によった際に法定点検も申し込みができますし、全国どこにでもあるので気軽に利用できますよね。
しかし、部品を交換する場合は在庫がない場合が多いので、部品の取り寄せに時間がかかる場合があります。
部品を取り寄せた場合は12カ月点検に数日かかってしまいます。
また、整備士の技術力にも差があるので、ガソリンスタンドで点検を行う場合はきちんと調べてから点検を申し込みましょう。
ディーラー
ディーラーは接客が丁寧という部分が最大の魅力でしょう。
車の部品もそろっているため、部品交換が必要になった場合でも時間を要することはありません。
どの店舗に行っても技術力の高い整備士がいるので、安心して車を任せることができます。
一方で、値段は比較的高くなる傾向にあります。
部品も純正のみの交換になるので部品交換になると余計に高額になる可能性が高いです。
整備工場
整備工場はディーラーよりも工賃や部品が安いです。
しかも経験豊富な整備士がいるので技術力が高いので、安心して部品交換や点検を行うことができます。
地域密着型な整備工場が多いので、融通が利きやすいところも嬉しいポイントです。
整備工場は個人経営な場合が多いので、整備工場によっては接客態度に満足できない場合があります。
カー用品店
カー用品店は全国にも多くあるので、比較的見つけやすいです。
カー用品店のため、部品交換になった場合でもすぐに交換でき、価格も比較的安いです。
店舗によって整備士の技術力に差があるので、クオリティーに満足できない場合があります。
また、整備工場まで移動する必要がある場合もあるので、2度手間がかかってしまいます。
車検専門店
車検専門店は12カ月点検も請け負ってくれます。
費用が比較的リーズナブルで、点検や整備にかかる時間が早いのが特徴です。
他の業者では点検は2時間程かかりますが、車検専門店は1時間程度で終わることもあります。
洗車や車内清掃も無料でやってくれる所もあるので嬉しいですよね。
しかし点検のみの費用は安いですが、実際点検に出すと整備費用が高くついてしまうこともあるので、車検専門店で依頼する場合はこのことを頭に入れておきましょう。
法定12カ月検定を安くする方法3選
法定12カ月点検は毎年あるので、できるなら料金を抑えたいですよね。
ここからは12カ月点検の費用を抑える方法を紹介していきます。
①点検費用が安い業者に頼む
12カ月点検の費用は業者によって異なります。
ディーラーは比較的高い傾向にありますが、整備工場などは比較的安く済む場合があります。
しかし書面上の費用は安くても部品交換で費用がかさんでしまうこともあるので、見積もりをしてもらいましょう。
複数の業者に見積もり依頼をして、どの業者が安く点検できるか検討することをおすすめします。
②必要な部品のみ交換してもらう
車の整備はブレーキ部分など安全な走行のためにすぐ交換するべき部分とエアコンフィルターのようにすぐ交換しなくてもいい部分があります。
点検時に全てを整備してしまうと高額になってしまいます。
ブレーキ部分など重要部分は交換してもらい、すぐに交換しなくてもいい部分は後に部品交換が安い業者で交換してもらう、自分で交換するなど、工夫をすることで費用を抑えることができます。
③日常的にメンテナンスを行う
12カ月点検は名前の通り1年に1回の点検になります。
その間に車の部品は日々消耗されています。
エンジンオイルなど定期的に交換できる部分は日頃から交換しておきましょう。
そうすることで、点検時に余計な整備費用がかかることを防ぐことができます。
日常点検項目はこちら→国土交通省公式ホームページ
まとめ
今回は12カ月点検の費用についてまとめてみました。
点検にかかる費用は車種によって異なりますが、工夫によっては費用を安く抑えることができることができます。
日頃のメンテナンスが12カ月点検の費用に影響することもあるので、日頃からのメンテナンスにも気を付けましょう。
業者によっても料金は異なるので、複数の業者に見積もりを出して安い業者に依頼してみましょう。