イグニッションコイルはガソリンエンジン車には必ず付いてる部品で、エンジンを稼働させる上でとても重要な部品です。
「イグニッションコイルが故障したときの症状は?」
「寿命、交換時期、点検方法は?」
「交換するとどんなメリットがあるのか教えてほしい!」
この記事ではこういった疑問に答えます。
この記事を読み終えるとイグニッションコイルが故障した際の症状や、点検、交換のことについてわかり、今後も車を長く乗り続けることができるでしょう。
では解説していきますね。
イグニッションコイルとは?その役割についてご紹介
イグニッションコイルは、ガソリンエンジンに点火を行うときに必要になる高電圧を発生させる部品でガソリンエンジンに無くてはならない部品です。
ガソリンを燃焼させるために点火の役目を担っているスパークプラグという部品があり、このスパークプラグを作動するのには高電圧が必要不可欠。
高電圧は車のバッテリーの電圧では足りません。
このときに電圧を増幅させる役目を担っているのがイグニッションコイルです。
イグニッションコイルが故障したときの4つの症状
もしイグニッションコイルが故障すると、エンジンの動作状況に異常が現れます。なぜかというと、イグニッションコイルはエンジンを稼働させるのに必要な部品だからです。
では、イグニッションコイルが故障するとどの様な症状が現れるのか4つほど事例を挙げていきます。
キーを回してもエンジンかかりにくい
キーを回すと通常はすぐにエンジンがかかりますが、かかりにくくなった場合は、イグニッションコイルが故障している可能性があります。
イグニッションコイルの変圧能力が弱まっているなどが考えられます。もし高電圧が発生できなければ、スパークプラグがうまく作動することができずに、エンジンが起動しにくくなります。
アクセルを踏み込んでも加速しにくい
アクセルを踏み込んでも加速しにくい、加速力を実感できない場合は、イグニッションコイルに不具合が生じています。
内部で発生するエネルギーが低減してしまうため、自動車の加速力が弱まってしまっているのです。このような現象が現れている場合は、イグニッションコイルが故障している可能性があります。
アイドリング時などにエンジンの音がばらつく
「アイドリング」とは、エンジンはかけているものの、停車したままで動かしていない状態のことを言います。
アイドリング時にエンジンの音にばらつきがある場合は、イグニッションコイルが故障している可能性があります。アイドリングの際に違和感があれば、その原因はイグニッションコイルに不具合が生じているためかもしれません。
エンジンチェック(警告灯)のランプ点灯・点滅
エンジンチェック(警告灯)のランプが点灯、点滅している場合は、イグニッションコイルに不具合が生じている可能性があります。
このような警告灯が点灯・点滅していないかを確認してください。
エンジン警告灯が点灯してもすぐに異常が発生することはないので、まずは車を安全な場所に停車させましょう。
落ち着いてゆっくりと移動し、停車場所が確保できたらエンジンを停止しましょう。その後はディーラーや修理工場などへ直接聞いてみることをおすすめします。
もし車が動かなくなったらJAF(日本自動車連盟)に救援をしましょう
イグニッションコイルに不具合や故障があるとき、上で挙げたようなエンジンの動作周りで異常が起きます。
このようなときは一度自分で点検してみるか、ディーラーや整備工場に点検してもらうことがおすすめです。
イグニッションコイルの寿命と交換時期の目安は「走行距離10万km」
イグニッションコイルにも他の自動車の部品と同様寿命があり、車種や使用状況などで変わってきますが目安は走行距離10万km。
走行距離が多いということはそれだけエンジンも使用しているので主要パーツであるイグニッションコイルも連動して働いています。
走行距離10万㎞前後になるとエンジン周りの部品にも劣化症状が出てきやすくなるので、既にそのくらいの走行距離に達している場合は、一度点検などを受けてみてはどうでしょうか。定期的な点検で自動車を長持ちさせることができますよ。
点検・交換は圧倒的に整備工場がおすすめ
自分でも点検や交換はできますが、近くのディーラーや整備工場に頼むのが無難です。
なぜならばディーラーや整備工場に頼むことで工賃はかかりますが、手間がかからず完璧に直るからです。
例えば自分で点検する場合、イグニッションコイルの不具合を確認するための専用テスターという装置を購入し、使うことで点検できます。あとはネットで調べて自力で直すこともできるでしょう。
この場合、自分で作業するので手間がかかるし、失敗してしまうかもしれません。そして何より点検した結果、自動車の不具合がイグニッションコイル以外の原因かもしれないのです。
「自分で点検、交換した方が安く済むし、簡単にできそう!」と思う方もいると思いますが、部品も揃える必要があり実際上手くいくかは分かりません。
なのでイグニッションコイルの点検、交換はディーラーや整備工場に頼むのが無難でしょう。
イグニッションコイルの交換費用、工賃の目安は「10,000円〜15,000円」
ディーラーや整備工場にイグニッションコイルの修理、交換を依頼する場合、年式や車種などによって異なりますが1つにつき10,000円~15,000円ほどかかります。
また、全てのコイルを交換するとなると部品代と工賃合わせて30,000~40,000円程度かかってきます。
一度近くのディーラーや整備工場に見積もりを出してもらうことで比較してみましょう。


【補足】故障しているかどうかを自分で点検、交換する方法
自分で点検する方法の1つとしてスパークギャップテスター、プラグコードリークテスターという器具を使ってイグニッションコイルの点検する方法があります。
値段は15,000円ほどで、安価にイグニッションコイルに異常がないか点検できます。とはいえ、交換には代えのイグニッションコイル、メガネレンチ、プラグレンチが必要になりかなりの手間。
自分で点検・交換する場合、イグニッションコイルはネットで購入し、4つセットで10,000〜15,000円程度です。
こういったことを考えると、やはりディーラーや整備工場に点検を依頼がおすすめです。工賃がかかりますが専門知識がなくてもディーラーや整備工場に頼むことで完璧に直るので、やはりプロに任せるべきです。
イグニッションコイルを交換するとどんなメリットがあるのか?
イグニッションコイルを交換すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
イグニッションコイルの交換後の変化は3つほどあります。
- 燃費が良くなる
- 快適な走りができる
- アイドリングが安定する
このように、交換することによってさまざまなメリットが生まれます。
イグニッションコイルの不調を感じたら、安心・安全なカーライフのためにも交換しておきましょう。もしも、事故を起こしたら、一生後悔する事態になりかねません。
イグニッションコイルを交換したくない!長く維持する方法は?


「イグニッションコイルをできるだけ交換したくない!」と考えている人も多いでしょう。
長く維持するにはどうすればよいのでしょうか?
イグニッションコイルは、スパークプラグが消耗してくると負荷が大きくなるといわれていますので、日頃の点検をしっかりと行うことが大切です。できる限り長く維持したいのであれば、スパークプラグの交換を行うようにしましょう。
スパークプラグはネット通販で手軽に購入が可能です。
購入する場合は愛車にあったものを選んでください。
まとめ
イグニッションコイルの不具合にいち早く気づいて、より早いタイミングで交換を行う事が出来れば、他のエンジンパーツに与える負荷も軽減でき、自動車の寿命を延ばすことが可能です。
エンジンを稼働させる上でとても重要な部品であるイグニッションコイル。今、乗っているお気に入りの自動車を今後も長く乗り続けるためには、日頃からの点検と交換が必要です。