「チャイルドシートっていつまで付けないといけないんだろう?」
「ある程度子供が大きくなったからもう付けなくても大丈夫かな?」
そのような疑問に答える記事です。
この記事では、チャイルドシートの着用義務がある年齢について解説します。
また、チャイルドシートを付けなかった時の罰則や、着用が免除されるケースもお伝えするので、子供がいる方はぜひ参考にしてください。
チャイルドシートの着用義務は何歳まで?
まずは、法律で決められているチャイルドシートの着用が必要な年齢ついて解説します。
チャイルドシートの着用義務は6歳になるまで
まず、道路交通法では6歳未満の子供を車に乗せる場合はチャイルドシートの着用義務があると定められています。
つまり、子供が6歳になるまではチャイルドシートの着用が必要だということです。
この後詳しく解説しますが、6歳を超える場合でも子供の安全のために、チャイルドシートを使う方が良いとされています。
6歳以上でもジュニアシートの着用が推奨されている
先ほども少し触れましたが、6歳以上でも身長が140cmに満たない場合は、ジュニアシート(3・4歳以上向けのチャイルドシート)の装着が推奨されています。
理由としては、自動車のシートベルトは身長140cm以上で安全な装着ができるように設計されているためです。
ですので、6歳を過ぎていても身長が135cmに達していない場合は、ジュニアシートで座高を調整してシートベルトを正しく付けられるようにするのがおすすめです。
チャイルドシートの使用状況について
次に、チャイルドシートの実際の使用状況についてお伝えします。
2019年の警察庁と日本自動車連盟のチャイルドシートの使用率に関する調査によると、全国平均の使用率は74.5%となっています。
年齢層別のチャイルドシート使用率については、1歳未満が89.9%、 1~4歳が76.7%、5歳が53.5%となっており、年齢が上がるにつれてチャイルドシートの使用率が低くなる傾向があります。
また、チャイルドシートが義務化された2000年以降、すべての年齢層でチャイルドシートの使用率が年々増加しています。
後ほど詳しくお伝えしますが、チャイルドシートが正しく取り付けられていないときちんと取り付けられている場合に比べ、交通事故での死亡率が上がってしまいます。
チャイルドシートを使わない場合のリスクとは
前段では、チャイルドシートの着用義務と使用状況についてお伝えしました。
「チャイルドシートを使わなかったらどうなるんだろう?」
そのような疑問を持つ方も多いと思います。
ここからは、チャイルドシートの着用義務に違反した時の罰則とリスクについて解説していきます。
罰則として違反点数が1点加点される
まず、チャイルドシートの着用義務に違反した場合、罰則金はありませんが交通違反点数が1点加点されます。
もし、それまでに違反を重ねていると、最悪の場合免許停止になってしまう可能性もあるため気をつけましょう。
なお、違反点数が加点されるのは運転者のみですが、同乗者も子供のチャイルドシートの着用を忘れていないか注意してみておきましょう。
正しく使わないと致死率が5倍以上に
続いて、チャイルドシートを着用しない場合の安全面のリスクをお伝えします。
警視庁が平成29年〜令和3年に集計したデータによると、チャイルドシートを付けていない人は付けている人に比べ致死率が5.3倍になるとあります。
また、チャイルドシートを使っていても取付けが不十分であったり、正しく座らせなかったりすると、事故が起きた時子供の身を守れない恐れがあると、警視庁のHPで説明されています。
ここまでお伝えしたように、チャイルドシートの着用義務を怠った場合には法的な罰則と安全面でのリスクがあります。
チャイルドシート着用が免除されるケース
先ほど、6歳未満の子供にはチャイルドシートの着用義務があるとお伝えしましたが、6歳未満でもチャイルドシートの着用が免除されるケースが8つあります。
・座席の構造上の問題でチャイルドシートが設置できない状況
・乗車人数が多くてチャイルドシートを設置できる場所がない状況
・子供が怪我をしていてチャイルドシートの装着で悪影響が生じる場合
・肥満や身体的問題の影響でチャイルドシートの装着が難しい場合
・おむつやミルクなどの日常生活の世話をするタイミング
・バスやタクシーを利用する状況
・他社の人権を侵害する恐れがある状況
・応急で子供をすぐに病院へ送る必要がある状況
上記の8つのケースの中でも、「バスやタクシーを利用する状況」は日常的に遭遇することが多いと思います。
まず、高速バスの座席に付いているシートベルトは2点式で、3点式で固定する一般的なチャイルドシートは構造上取り付けることができません。
ですので、高速バスに子どもを乗せる時は抱っこひもやベビーカーを使うと良いでしょう。
また、タクシーで移動する際は、事前にチャイルドシートの利用希望を伝えることで取り付けられるケースもあるので、チャイルドシートを利用したい場合は、予約する時にその旨を伝えるようにしましょう。
チャイルドシートの種類と対象年齢
前段では、チャイルドシートの着用が免除されるケースについてお伝えしました。
続いて、チャイルドシートの種類について解説します。
チャイルドシートは対象年齢や体型によって、以下の表のように3種類に分けられます。
チャイルドシートの種類 | 対象(年齢の目安) | 体重 | 身長 |
ベビーシート | 新生児・乳児(0〜1歳) | 9kg未満 | 65㎝未満 |
チャイルドシート | 幼児(1〜3・4歳) | 約9〜18kg | 約65〜100cm |
ジュニアシート | 学童(3・4歳〜) | 約15kg~36kg | 100cm以上 |
大きく分けると上記の3種類に分類されますが、チャイルドシートとジュニアシートが兼用できるタイプなど、子どもの成長に合わせて長期間使える商品も多く発売されています。
チャイルドシートを選ぶ5つのポイントを解説
ここまで、チャイルドシートの種類についてお伝えしました。
ここからは、チャイルドシートを選ぶポイントを5つ紹介します。
どのチャイルドシートを選べば良いか悩んでいる方は、ぜひ商品選びの参考にしてみてください。
①子供の年齢や体型に合ったモデルを選ぶ
まず、チャイルドシートは子供の年齢や体型に合ったものを選びましょう。
乗車中の子供の安全を守るチャイルドシートは、サイズが合っていないと事故の時に子供を守るという本来の役割を十分に果たすことが出来ません。
また、体に合っていないチャイルドシートは、子供の乗り心地にも影響します。
チャイルドシートを購入するときは、子供の年齢や体型に合ったものを選びましょう。
②車のサイズや利用シーンに合ったモデルを選ぶ
続いて、チャイルドシートは取り付ける車や利用シーンに合ったものを選びましょう。
天井の低い車には座面が回転する回転式のチャイルドシートがおすすめです。
子供の乗せ降ろしをするときに体を屈める必要がないので、体の負担も少なくなります。
また、持ち運びを頻繁にする場合はコンパクトタイプのチャイルドシートを検討すると良いでしょう。
6キロ未満の重さで、折りたたむことが出来るモデルもあり、女性でも簡単に持ち運びができて収納も簡単です。
チャイルドシートは、車のサイズや利用シーンに合ったものを購入するようにしましょう。
③取り付けやすいモデルを選ぶ
続いて、チャイルドシートを選ぶ3つ目のポイントは取り付けやすさです。
チャイルドシートは、金具で固定するISOFIX(アイソフィックス)固定とシートベルト固定の2種類の取りつけ方法があります。
それぞれの取り付け方法のメリット・デメリットを、以下の表にまとめてみました。
取付方法 | メリット | デメリット |
ISOFIX固定 | 取り付けが簡単 | 対応していない車種がある |
シートベルト固定 | どの車種にも取り付けられる | 取り付けが複雑 |
上記の表のように、取り付けやすいのはISOFIX固定のチャイルドシートですが、ISOFIX固定に対応していない車種もあるので事前の確認が必要です。
チャイルドシートのメーカーの公式サイトでは、車種や商品別に取り付け方法を確認することができます。
下記に、チャイルドシートの大手メーカー3社の公式サイト情報を掲載しますので取り付け方法を確認してみてください。
▼Combi(コンビ)公式サイト
https://www.combi.co.jp/shop/childseat/seat_search.php
▼Aprica(アプリカ)公式サイト
https://www.aprica.jp/products/childseat/attach/
▼日本育児 公式サイト
https://www.nihonikuji.co.jp/fit.html
④安全性の高いモデルを選ぶ
続いて、チャイルドシートは安全性の高いものを選びましょう。
チャイルドシートの安全性を確認するポイントは、「Eマーク」が付いているかどうかです。
Eマークとは国の安全基準をクリアした製品を指し、2023年3月時点ではR44またはR129の基準をクリアしていることを示しています。
R44やR129などのECE規則とは、国連ヨーロッパ経済委員会が定める基準で、日本ではECE規制をクリアした製品のみ新規発売が許されています。
R129のほうがR44よりも新しく、より厳格な安全基準を満たしています。
⑤快適性・機能性の高いモデルを選ぶ
最後に、チャイルドシートを選ぶ5つ目のポイントは快適性と機能性です。
快適性とはシートの通気性やクッション性などを指し、シートが特に蒸れやすい夏場は、通気性に優れた構造や素材を使ったチャイルドシートを選ぶのがおすすめです。
また、クッション性の良いチャイルドシートは子供が疲れにくく、長距離の移動にも適しています。
また、チャイルドシートを選ぶ時は機能性もチェックしましょう。
座席の高さや角度を変えられるタイプは、子供が楽な体勢になれるだけでなく、成長に合わせた形に変えられるのでロングユースにも向いています。
チャイルドシートを選ぶときは、快適性や機能性の高いモデルを検討してみてください。
ここまでチャイルドを選ぶ5つのポイントをお伝えしましたが、チャイルドシート選びは子供の安全や乗り心地を考えることが大切です。

まとめ
チャイルドシートは、乗車中の子供の安全を守る上で欠かせないアイテムです。
6歳未満の子供を車に乗せる時はチャイルドシートの着用義務があり、着用義務に違反すると違反点数がつくだけでなく、事故での子供の致死率を大きく上げてしまいます。
子供の安全を守るためにも、チャイルドシートは子供の年齢や体型に合ったものを選び、正しい方法で使うことが大切です。
今回ご紹介した内容を参考に、安心安全なカーライフを送ってくださいね。