車のガラスについた汚れってなかなか落ちないですよね。特に魚のウロコ状になっている汚れは、普通の洗車だけでは落とすことができないほど頑固な汚れです。
光の加減ではかなり目立つ汚れのひとつでもあるウロコ汚れですが、車に水が付いた状態で放置しておくとウロコ状になりやすいという特徴があります。
こまめに洗車はしているつもりでも、タイミング次第で汚れがウロコ状になってしまうこともあります。
そこで今回は、なぜ汚れがウロコ状になってしまうのか、汚れの原因や簡単にウロコを取る方法、ウロコを作らない予防法などもご紹介していきます。
油性水垢の一つ「ウロコ」とは?
車のウロコとは汚れが含まれた水が車に付着し、水だけが蒸発することで発生します。
水は蒸発しますが、汚れがそのまま残ることにより水の跡のような汚れができるのです。
汚れとひと言に伝えてもさまざまな種類がありますが、そのなかでも油分を含んだ「油性水垢」が最も落としづらい汚れとなります。
要は汚れが含まれている水を拭き取らず放置したことによりウロコ状になる、とイメージすれば分かりやすいのではないでしょうか。
また、付着した水が流れづらいルーフ部分やボンネットなどは、ウォータースポットができやすい箇所となります。
それでは、ウロコ汚れを綺麗にする4つの方法を以下で紹介していきます。

車のウロコ取りの方法4選
まだウロコ状の汚れが付いていない方は、今後汚れを作らないように予防すればいいですが、すでにウロコ状の汚れがついてしまっている方も大勢いることでしょう。
ちなみにモビフル編集部で実施したアンケートで「車のウロコはどの洗剤で落とす?」という質問をしたとき次のような結果になりました。
対象:ウロコ取りをしたことがある人男女100人
実施日:2023年5月18日~5月25日
媒体:クラウドワークス
ほどんどの人がウロコ取り専用クリーナーやカーシャンプーで落としているようです。
それではウロコ取り専用クリーナーとカーシャンプーを中心にウロコの取り方を紹介していきます。
なお、同じウロコ汚れでもフロントガラスについているものは、他の場所とは取り方がちがうので注意。
フロントガラスのウロコでお悩みの方は、以下の記事を参考にしてみてください。

しつこいウロコには水垢クリーナーでウロコ取りをする
中性洗剤やカーシャンプーでもウロコが取れない場合は、水垢クリーナーを使用するのがおすすめ。
水垢クリーナーはさまざまなメーカーから販売されていますが、その中でも「スゴピカ」シリーズの「おさるのスゴピカウロコ取り」は車のウロコ落としに最適です。
溶液をかけてスポンジで拭いて水で流すだけで頑固な水垢がとれます。車窓の水垢ウロコの除去はもちろん、ピラーの水垢、サイドバイザーのくすみやボディ全体の水垢除去にも利用できます。
溶液をかけた後、長時間に放置すると塗装が薄利する場合があるので、説明書を確認し適切に利用しましょう。
ブランド | ステイゴールドジャパン |
値段 | 2,980円 |
容量 | 100ml |
ウロコ取りクリーナー使用方法
今回は「おさるのスゴピカウロコ取り」の使用方法を代表して紹介します。
別の商品を使用する場合は使用方法をよく読んでから使用しましょう。
①水で車についたホコリや砂を洗い流す
②水を綺麗なクロスで拭き取る
③スポンジに溶液をとる
④スポンジで除去したいウロコの部分を縦方向と横方向に擦る
⑤最後にたっぷりの水で流して拭き取って終わり
⑥ウロコが取れない場合は③~⑤を繰り返す
実際に施工している様子はyoutubeでも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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市販のカーシャンプーでウロコ取りをする
頑固なウロコ汚れでなければ、カーシャンプーで落とすことができます。注意点としては以下の通りです。
- 汚いスポンジで洗わないこと
- ゴシゴシこすりすぎないこと
スポンジが汚れてしまったら、スポンジ自体をすぐに洗い、スポンジについた汚れでボディに傷がつかないようにしましょう。
軽く洗ってウロコ状の汚れが取れなければ、他の方法を試してみることをオススメします。また、他の方法を行うにしてもまずは洗車をし、余計な汚れを洗い流す必要があるため洗車は必須だといえます。
洗車はスピード勝負です。あまり気温が高くなければそこまで急ぐ必要はありませんが、夏場などの気温が高い時期にのんびり洗車していると、洗っている最中に車体が熱を持ち乾燥してしまいます。
そうなると逆にウロコ汚れを作る原因となるため、素早くきれいに洗車しましょう。
水垢に特化したシャンプーがあるので、そちらを使用してみるのもいいかもしれません。
実際にモビフル編集部でカーメイトの水垢シャンプーで検証してみたところ、ウロコがしっかりとれましたが、他のシャンプーではウロコまでは取ることができませんでした。
ただし使用感がウロコ落としと同じなので、普通の洗車には向きません。
カーメイトの水垢シャンプーは洗車する車の色で使用するシャンプーが変わるので注意しましょう。
ブランド | カーメイト |
値段 | 1,046円 |
容量 | 750ml |

番外編:ウロコの落とす方法
食器用洗剤でウロコ取りをする
ウロコ汚れには油が原因で発生するものもあります。油膜と呼ばれる油汚れは、ガラスによく発生します。
油汚れといえば食器用洗剤です。実はウロコ汚れの一部は、中性洗剤である食器用の洗剤で落とせるのです。
方法としてはバケツに洗剤を入れ、水で薄め汚れた部分をこすります。ガラス部分なのでボディ面と違い、ある程度強くこすっても構いません。
注意点としては、洗剤をゴムの部分に付着させないという点。中性洗剤はゴムの劣化を早めてしまうため、ゴム部分に付着しないようにすることが大切です。
また、ボディ部分に中性洗剤をかけてしまうと、ワックスや塗装を傷める恐れがあります。
食器用洗剤でウロコ取りを行うのであれば、ガラス部分だけにしましょう。そして洗い終わったら洗剤が残らないようにしっかりと洗い流し、拭き取りを行います。


コンパウンドでウロコを取ることもできる
水垢クリーナーでもなかなか落ちないような頑固なウロコには、コンパウンドを使い研磨することで汚れを根こそぎ落とす方法もあります。
プロが車を磨く際は、ポリッシャーと呼ばれる磨き専用の機器を使用しますが、ウロコを取る程度であれば手作業で十分です。
コンパウンドは、できるだけきめの細かい「超微粒子」を使い、綿のウエスなどにコンパウンドを少しつけ、ウロコのある場所を研磨します。
時間をかけて少しずつ研磨することが、コンパウンドを使用するうえで大切な点となります。
早く済ませたいからと力強く研磨してしまうと、超微粒子であっても傷がつく恐れがあります。
洗車同様、あまり強くこすりすぎないよう注意しましょう。
車のボディやガラスにウロコができる原因
車についたウロコを綺麗にする方法を紹介しましたが、ウロコがついてしまう原因について気になりますよね。
本来汚れとして扱われていない成分でも、取り扱いを間違えれば汚れの原因となってしまい車にこびりついてしまうのです。
- 化学物質
- 空気中のホコリやゴミ
- ワックスの汚れ
順番に、どのような原因でついてしまう汚れなのか紹介していきます。
①排気ガスなどの化学物質
車が走る際、排気ガスを排出します。
現在では、昔のディーゼル車のように黒煙をまき散らす車はなく、技術の進歩により排気ガスは無色透明となりました。
しかし透明だとはいっても、目に見えないほどの微粒子単位で汚れは存在します。
そして、その汚れが空気中に浮遊しているのです。
ガソリン車とディーゼル車に含まれる汚れは以下の通りになります。
ガソリン車に含まれる排気ガスの汚れ
CO(一酸化炭素)・HC(炭化水素)・NOx(窒素酸化物)
ディーゼル車に含まれる汚れ
NOxPM(粒子状物質)
これらの成分が雨などで水と混ざり車に付着することで、ウロコの原因となるのです。
②空気中のホコリやゴミ
空気中に浮遊している汚れは、車の排気ガスだけではありません。目に見えないほど小さなホコリやゴミなどもウロコの原因となります。
部屋をずっと掃除しなければ、目に見えるほどホコリがたまりますよね。
目に見えないだけで空気中には常に、この汚れが漂っているのです。
③ワックスや洗剤のすすぎ残し
本来車をキレイにするためのワックスやカーシャンプーなども、しっかりと洗い流してあげなければ汚れの原因となります。
特に車高の高いミニバンなどは、ルーフ部分が見えづらく、きれいに流したように見えても実はシャンプーなどが残っている場合があり、そのまま乾燥してしまうことでウロコ状の汚れとなることも。
また、夏場の洗車では気温が高いため、車を洗っている最中でもシャンプーが車についた状態で乾いてしまいます。
このような汚れは頑固なので、後からいくら水で流しても汚れは取れません。
ワックスは雨の日など水に当たってしまうと流れてしまい、そのまま放置しておくと固まって黒や白の水垢になってしまいます。
ここからも分かるように車にウロコが付着するのは、車を屋根付きの車庫でずっと保管しておく以外厳しいということになります。
では、どうやって車のウロコ取りを行えばいいのでしょうか?次の項目で説明していきます。


車のウロコや水垢を事前に防ぐ対策
車のウロコを取ったとしても、またすぐウロコができてしまっては意味がありません。
愛車をきれいな状態にしておきたいのであれば、ウロコや水垢を作らないように対策を行いましょう。
定期的な洗車と油膜取り
頑固なウロコ汚れは、汚れているのにかかわらず放置することで発生します。
逆に捉えるとウロコが発生した時点で、すぐに取り除いてあげればいいのです。
そのためには定期的な洗車や、油膜取りが最も初歩的であり効果があるといえます。
月に一度くらいは洗車を行うことが大切です。
車体カバーの使用や屋内での保管
「なかなか洗車する時間が取れない」という方もいることでしょう。そのような方は、車を汚さないように屋内で保管しておくか、車体カバーを使用することで車の汚れを予防できます。
ガレージや駐車場に屋根があればベストですが、屋根のある家に住んでいる方は多くないかと思います。
車体カバーならばどんな駐車場でも使用でき、価格もそこまで高くないためお手軽に汚れから愛車を守ることができるのではないでしょうか。
太陽から放出されている紫外線は、塗装やタイヤなどの劣化を早めてしまいます。長く車に乗り続けるためにも紫外線や汚れから、愛車を守る対策が必要です。
カーコーティングで定期的なメンテナンス
新車購入時にはカーコーティングをする方が多いと思います。コーティングは車の塗装を守る手段として、最も効果が期待できる方法です。
しかし、値段が高いこともありためらう方もいることでしょう。
そこでカーコーティングの3つのメリットをご紹介します。
- 汚れから車を守る
- 小傷から車を守る
- 落ちない汚れでもコーティングを削ることで落とすことができる
コーティングをしていない車で頑固な汚れや小傷ができた場合、塗装を剥がさなければならない場合があります。
コーティングは車に服を着させるようなイメージです。ボディに直接、傷や汚れを付けない効果が期待できます。
しかし、コーティングをしているからといっても、定期的なメンテナンスは必須です。
汚れが付かないようにカバーをかける、月に一回は洗車を行うなど、メンテナンスをこまめに行うことにより、キレイな状態を維持し続けることができるのです。
まとめ
ウォータースポットや油膜と呼ばれるウロコ状の汚れ。この汚れができてしまうと、見た目にも悪くなってしまいます。
洗車や専用のクリーナーでウロコを落とすことはできますが、最も大切なのはウロコ状の汚れを発生させない対策ではないでしょうか。
屋内に車を停める、車体カバーをかけるなど方法はいろいろあります。常に車をきれいに保ちカーライフを楽しいものにしていきましょう。
