ヘッドライトは手入れをしないで放っておくと、黄ばみが生じて見た目が悪くなり、新車であっても古く見えてしまいます。
なぜヘッドライトは黄ばんでしまうのでしょうか。
今回はヘッドライトに生じる黄ばみの原因、その対処法などについて詳しく解説します。
ヘッドライトの黄ばみに困っている人は、ぜひ参考にしてください。
ヘッドライトが黄ばむ3つの原因
車のヘッドライトは以前だと主にガラスが使用されていましたが、現在はポリカーボネートという樹脂が主流となっています。
実は、このポリネーボネートが劣化することによって、ヘッドライトに黄ばみが生じます。
原因①紫外線による劣化
ポリネーボネートは実は紫外線に弱いです。
各メーカーは紫外線対策としてヘッドライト表面にコーティングを施していますが、数ヶ月〜数年と経つと経年劣化によって劣化が進みます。
ヘッドライトは主にプラスチック樹脂で作られており、コーティングが剥がれて紫外線を直接浴びると、黄ばみや曇りなど劣化してしまいます。
原因②バルブが高温になることによる熱劣化
ヘッドライトのバルブは車の作動時に高い熱を発するので、その高温でライトカバーに熱が伝わってヘッドライトを傷めてしまいます。
ポリネーボネートは耐熱性に優れており、120〜130度の熱でも耐えられますが、それでも熱を受け続けると劣化が進んでしまうのです。
バルブを適切な時期に交換し、熱を逃がすためのスペースを確保しておくと、バルブの熱劣化を予防することが出来ます。
原因③小さな傷の積み重ねによる汚れ付着
ポリカーボネートは耐熱性は高いですが強度は低めで、傷がつきやすいのが特徴です。
ヘッドライトは車の正面に設置されているので、細かい砂やゴミ、小石を正面から受けて、細かい傷が蓄積されていきます。
衝撃や傷に弱いため、小さな傷がついて蓄積すると、そこから劣化が進みやすくなってしまいます。
ヘッドライトの黄ばみを予防・防止する3つの方法
以上、ヘッドライトに黄ばみが生じる原因、黄ばみが生じた場合のデメリットについて説明してきました。
では、ヘッドライトの黄ばみを回避するためには、日頃からどのような対策をすればいいのでしょうか。
ヘッドライトの黄ばみを予防するための3つの方法を、以下より紹介しましょう。
①紫外線が当たらないように保管する
屋外に駐車するときは車体カバーを使用すると紫外線による黄ばみを減らすことができます。
車体カバーであれば、屋内駐車場に支払う月々の支払いよりも安価で済ませられます。
駐車場に停めるたびに車体カバーをかけるという手間がありますが、紫外線予防のためにしっかりと行いましょう。
ボンネット用のカバーはヘッドライトまで隠れるので、全体をカバーするのが面倒な場合は使用してみるのもおすすめです。
②黄ばみ防止コーティングで保護する
先述した通り、ヘッドライトは紫外線防止のためにあらかじめコーティングされているものが多いです。
しかし、それでも経年劣化でコーティングは剥げてきます。
今では各メーカーからヘッドライト黄ばみ防止および黄ばみ除去のアイテムが販売されています。
そのなかでもおすすめなのが、ステイゴールドジャパンの「おさるのスゴピカクリアライト」です。
これはコーティング作用だけでなく黄ばみそのものを除去する効果があり、どんなに洗っても落ちなかった黄ばみが、簡単かつきれいに除去できます。
③黄ばみ防止フィルム(プロテクションフィルム)で保護する
ヘッドライトの黄ばみ防止は、専用の黄ばみ防止フィルムも効果的です。
正式名称・プロテクションフィルムといわれるこのアイテムは、車体を保護するために独自の技術で開発されたペイントプロテクションフィルムを、ヘッドライトの黄ばみ防止用に特化したものとして販売されています。
最新技術学資されたこのフィルムは耐久性が高く、フィルム自体に厚みもあるため走行中に当たる小石や砂などからも守ってくれるのも特徴です。
コーティング剤よりも価格が高いですが、黄ばみ防止を徹底したい人におすすめといえます。
黄ばみ防止フィルム(プロテクションフィルム)については、以下の記事で詳しく解説しています。
こちらも参考にしてみてください。

ヘッドライトの黄ばみの予防・防止方法を徹底比較
以上、ヘッドライト黄ばみ予防・防止には車体カバー、コーティング、プロテクションフィルムと3つの方法があることを説明しましたが、次より、この3つの方法を比較してみたいと思います。
それぞれ表にわかりやすくまとめてみました。
車体カバー | コーティング | プロテクションフィルム | |
価格 | 3,000~10,000円 | 5,000~20,000円 | 30,000~40,000円 |
紫外線カット率 | 99%カット | 50%程度 | 90%以上カット |
耐久性 | 3~5年 | 半年~2年 | 4~6年 |
手間 | ・駐車時と出庫時に着け外し ・定期的にカバー自体の洗浄 |
・普段の洗車 | ・普段の洗車 |
再現性 | ・量販店 ・WEBなど 様々な場所で入手可能 |
・基本ショップ施工 ・市販の材料でDIY |
・DIY(難しい) ・ショップで施工 |
以上の表のデータをもとに、それぞれを比較してみましょう。
手間がかかるが費用を抑えたいなら「車体カバー」
何よりもコスト削減を最優先して出費を抑えたいと考えている人は、車体カバーがおすすめです。
車体カバーの価格は3,000〜10,000円なので、最安値にこだわった場合わずか3,000円ほどの出費で済ませられます。
ことあるごとに車体カバーをかける・取り外すという手間が生じますが、出費削減をするなら車体カバーがいいでしょう。
手間をかけず費用も抑えたいなら「コーティング」
コーティング・防止フィルムであれば、車体カバーのような手間がかりませんが、手間を省いてさらに出費もなるべく抑えたいのを希望する人は、コーティングがおすすめです。
表にあるようにコーティングの費用は、業者に頼む場合5,000〜20,000円と幅があり、最高額だと20,000円ほどかかるので決して安価ではありません。
しかし、防止フィルムよりは安く抑えられて、車体カバーのような手間はかかりません。
業者に頼まず出費を抑えたい人は、黄ばみ除去とコーティングが同時にできる「おさるのスゴピカクリアライト」を利用して、DIYでコーティングすることもおすすめします。
手間をかけず効果を高めるなら「プロテクションフィルム」
多少は費用がかかってもいいので黄ばみ防止の効果を最優先する人は、プロテクションフィルムの利用がおすすめです。
業者に頼むと30,000~40,000円ほどの費用となり、他の防止策に比べると断トツで費用がかかります。
しかし、その分、予防の効力および効果のある期間の継続は抜群です。
ヘッドライトの黄ばみ予防・防止はプロかDIYかどちらがおすすめ?
ヘッドライトの黄ばみ防止の作業は、専門業者に依頼する・DIYで行うという2種類があります。
以下より、それぞれのメリット・デメリットを紹介しましょう。
専門業者に依頼するメリット・デメリット
専門業者はヘッドライトの黄ばみ防止、そして車に関する知識とスキルを持ち合わせたプロです。
そのため、確かな腕前でしっかりと黄ばみ防止の施工を行ってくれます。
ただし、その分、費用がかかるのがデメリットです。
自分で(DIY)行うメリット・デメリット
DIYは何よりも費用がかからないのがメリットですが、車に関する知識とスキルがない人が行うと、手間がかかります。
また、正しい知識を持っていない場合、間違った防止策を行ってしまい、防止効果がない、部品を破損させてしまうなどの弊害があるでしょう。
ヘッドライトの黄ばみ放置は車検に通過できない原因にも!
ヘッドライトが黄ばむと「外観の印象が悪くなる」「ライトの鮮度が落ちて夜の運転時に危険が生じる可能性がある」などの弊害があります。
それ以外にも、「車検に受かりにくい」というデメリットも生じます。
黄ばみというものは一度定着してしまうと、通常の汚れのように洗ったり拭いたりするだけでは落ちません。
そのため、車検の際にヘッドライトが黄ばんでいると、ライトの光量不足を指摘されて車検をパスできず、ヘッドライト交換を強いられることもあるのです。
当然ながらヘッドライトを交換すればそれだけ費用がかかり、余計な出費となります。
ヘッドライトの外側の黄ばみを除去する3つの方法
ヘッドライトの頑固な黄ばみは何で落とせるのでしょうか?
落とす方法としては
・ヘッドライト専用クリーナーで落とす
・耐水ペーパーで落とす
・プロに依頼する
この3つの方法があります。
これから詳しく説明していきます。
①ヘッドライト専用のクリーナーで落とす
ヘッドライト専用クリーナーは「おさるのスゴピカ クリアライト」がおすすめです。
黄ばみにスプレーして擦るだけで簡単にヘッドライトの黄ばみを落とすことができるんです。
この画像は実際にクリアライトを使って磨いたヘッドライトになります。
左のヘッドライトはスプレーを噴射した後ですが、黄ばみが浮いてきているのが分かりますよね。
磨いた後の右のヘッドライトは新車のように白く綺麗になっています。
黄ばみ以外でもくすんだヘッドライトでも効果があります。
頑固な黄ばみもすっきり簡単に落とすことができます!
ぜひ1回使用してみてはいかがでしょうか?
使用方法
【用意するもの】
クリアライト
タオル(3枚ほど)
①施工部分を水洗いする
②レンズに直接クリアライトを吹きかける
③綺麗なタオルで拭き取る。(水で洗い流してもOK)
④1回で落ちない場合は②③を繰り返す
⑤多めの水で洗い流し、水分をしっかりふき取る
⑥付属のコーティングを全体に塗布する
⑦コーティングをしっかりふきあげる
このような手順で黄ばみを取ることができます。
コーティング剤が付属しているので、これ1本で黄ばみを落としてコーティングまですることができます。
後半で動画も載せているので、詳しい使用方法はそちらをご覧ください。
耐水ペーパーやコンパウンドで磨く
耐水ペーパーやコンパウンドで磨く方法もあります。
ただし、ヘッドライトを傷つけることになりますので、ヘッドライトクリーナーでも除去できないような頑固な黄ばみやくすみに使用することをおすすめします。

使用方法
【用意するもの】
・耐水ペーパー
・コンパウンド
・コーティング剤
・マスキングテープ
・タオル
・コーティング剤塗布用のスポンジ
①水でヘッドライト汚れを落とす
②ヘッドライトの周りをマスキングテープで保護する
③耐水ペーパーに水をかけながらヘッドライトを磨く
(この時、耐水ペーパーの小さい数字から磨いていきましょう)
④タオルやスポンジにコンパウンドを付けて磨く
⑤コーティング剤をヘッドライトの全体にいきわたるようにスポンジで塗る
⑥乾燥させたらもう一度コーティング剤を塗布する
⑦30分以上乾燥させたら終了
使用方法は商品によっても変わるので、使用するときは商品の取扱説明書に書いてある手順に従って施工していきましょう。
準備するものが多いので、そのような場合にはセット商品を買ってみるのもいいかもしれませんね。
プロに依頼する
なかなか取れないヘッドライトの黄ばみはプロに依頼しましょう。
ヘッドライトの黄ばみはカー用品店やガソリンスタンド、ディーラーでもすることができます。
プロなので綺麗にしてくれますが、費用がかかってしまうのがデメリットです。
自分で行うと総額にしても5,000円ほどで何回か施工することができますが、業者に頼むと10,000円近くしてしまう場合もあります。
業者に頼む方法は下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

ヘッドライトの内側の黄ばみを除去する方法
外側を施工しても黄ばみが取れないなんてこともありますよね。
内側はホコリなどで汚れて黄ばんで見えている可能性があります。
ヘッドライトの内側を清掃するには分解していく必要があります。
不安な場合は業者に頼みましょう。
今回は家にあるようなもので磨ける方法を紹介します。
【準備するもの】
・食器用洗剤
・スマホクリーナー
①ボンネット部分を外す
②ドライバーでヘッドライトを固定しているネジを外す
③ヘッドライトを持ち上げて配線を外す
④電球を裏側から外す
⑤裏側から食器用洗剤を入れてタオルで磨く
⑥水で流す
⑦エアプレッシャーで水分を飛ばす
⑧スマホクリーナーなどで磨いていく
大がかりな作業なので、充分に時間があるときに施工しましょう。
黄ばみの原因は外側になるので、内側はホコリや汚れを落とすイメージで施工していきましょう。
ヘッドライトの黄ばみは除去後のコーティングが重要
今回、当ページで紹介した「おさるのスゴピカクリアライト」のように、DIYで黄ばみ除去ができる優れた商品は存在します。
しかし、ほとんどの人が黄ばみを取り除いた段階で満足してしまうパターンは、決して少なくありません。
黄ばみに関して重要なのは黄ばみそのものではなく、「いかに黄ばみの発生を日頃から防ぐか」という点です。
そうすれば黄ばみ除去の作業を頻繁に行う必要もなく、黄ばみ発生がなくなり、安全運転に繋がります。
ヘッドライトの黄ばみやくもりをきれいに除去したら、そのあとは必ずコーティング剤を塗布することも忘れないようにしましょう。
なお、「おさるのスゴピカクリアライト」はコーティング剤もセットで付いています。
まとめ
車のヘッドライトに黄ばみが出てくると、見栄えの悪さ以前に、安全運転の妨げになる、車検が通らないなどのデメリットも生まれます。
車検でヘッドライトを注意された場合、ライト交換をすることになり、余計な出費もかかります。
なぜ黄ばみが出るのか、それを防止するにはどうしたらいいのか、原因や対策をしっかりと頭に入れて、ヘッドライトをきれいに保ちましょう。
今回の記事を参考にして黄ばみ対策を行ってくれたら、幸いです。