「イオンデポジット除去剤って危険?」
「イオンデポジット除去剤を使用すると車に良くない?」
このような疑問に答えていく記事です。
イオンデポジット除去剤は強力な感じがしてなかなか使用しにくいですよね。
今回はイオンデポジット除去剤が危険なのか、注意点や使用方法と一緒に解説していきます。
イオンデポジット除去剤は危険?
結論から言うとイオンデポジット除去剤は車にとっては危険ではありませんが、人体にとっては危険な商品もあります。
つまり人体に影響を及ぼすようなイオンデポジット除去剤もあるのです。
特に気を付けてほしいイオンデポジット除去剤はフッ酸が配合されているものになります。
危険性については、のちほど詳しく説明していきますね。
その他のイオンデポジット除去剤の多くは弱酸性でできています。
弱酸性の場合は人間の肌も弱酸性になるので危険性はないといえます。
ただし車用の溶剤のため施工するときは手袋をして施工を行いましょう。
イオンデポジット除去剤の多くがが酸性の理由
イオンデポジット除去剤はほとんど弱酸性になります。
その理由は水あかやイオンデポジットはアルカリ性だからです。
アルカリ性の物質と酸性の物質を合わせて中和させてイオンデポジットを落とすという仕組みです。
そのため弱酸性は汚れを落とすのに必要であって人体にも車にも影響は与えません。
イオンデポジット除去剤に入っている危険物資
イオンデポジットに入っているフッ酸には気を付けるようにしましょう。
どのくらい危険なのか紹介していきます。
フッ酸
フッ酸は雨ジミ(シリカスケール)を除去するために使用されます。
シリカスケールはフッ酸系が落ちやすいという特徴があります。
しかしフッ酸系の物質はとても強力で危険性があります。
フッ酸は腐食を起こす作用があり、強い痛みを伴い全身の腐食を起こします。
皮膚につくと最初は痛みが少ないので、危険性には気が付きませんが、数時間すると痛みが出てきます。
痛みが出てくると手遅れなことが多く、そのころには体内部の組織破壊や骨の破壊まですることがあります。
最悪の場合は死亡してしまう事例があるほど危険な物質です。
実際の溶剤にはフッ酸は4〜5%程の含有量なのですが危険なことには変わりありません。
対策
対策としては使用しないことが一番です。
しかしフッ酸を使用している商品はわざわざ明記していない可能性があるので、不安な場合はショップに問い合わせてみるのがいいでしょう。
もし使用することがあったら手袋・ゴーグル・マスクを使用して防ぎましょう。
マスクは気化したフッ酸が入り込まないように工事現場で使用されるようなマスクを着用することをおすすめします。
イオンデポジット除去剤を使用するときの注意点
どのイオンデポジット除去剤を使用するときも手袋は使用するようにしましょう。
またメーカーが出している使用上の注意や取り扱い説明書をよく読むようにしましょう。
中には安全データシート(SDS)を出している商品もあるので、そのような書類を読むと何が配合されているか分かるはずです。
おすすめの除去剤は「おさるのスゴピカ ウロコ取り」
「おさるのスゴピカ ウロコ取り」にはフッ酸といった危険な物質は入っていません。
弱酸性の溶液でアルカリ性のイオンデポジットを中和させて除去します。
人体にも車にも悪い影響がないので安心して利用することができます。
使用方法は以下の通りになります。
- 水で汚れを流す
- 水分をしっかりふき取る
- ウロコ取りをスポンジに取り、気になる部分を擦る
- しっかり水で流す
- 拭き取って完成
上記の方法で簡単にイオンデポジットを除去することができます。
頑固なイオンデポジットには数回に分けて施工することで徐々に目立たなくなっていきますよ。
イオンデポジットが付着する理由は?
イオンデポジットは水が蒸発して、水に含まれていた不純物が取り残されてできるシミです。
雨や洗車後など車が濡れる場面は多いですよね。
イオンデポジットはどの車にも付着する可能性があります。
早めの除去が大切!
イオンデポジットは早めに除去するのが大切です。
イオンデポジットが進行してしまうとウォータースポットになってしまいます。
ウォータースポットとはイオンデポジットが進行して塗装面が陥没してしまうことを言います。
ウォータースポットになると自分で除去するのは難しく、業者にお願いする必要があります。
イオンデポジットの予防法5つを紹介!
イオンデポジットを予防する方法を紹介していきます。
雨が降った後はなるべく洗車する
雨が降った後は洗車することを心がけましょう。
雨は空気中の排気ガスや黄砂、花粉などといった様々な不純物を含んでいます。
車についた雨水が蒸発してしまうと雨に含まれていた不純物だけが車に残ってしまいます。
そのため、雨に多い梅雨は頻繁に洗車するなどの対策を行いましょう。
洗車に井戸水は使用しない
井戸水はミネラルが多いです。
ミネラルはイオンデポジットの元にもなるので、井戸水で洗車するのはやめましょう。
井戸水で洗車すると拭き取ってもミネラルが塗装面に残ってしまう可能性があります。
鳥のフンや虫の死骸は早めに除去する
鳥の糞や虫の死骸は走行中ではよく付着する汚れの1つでしょう。
放置してしまうと簡単にはとれない汚れになってしまい、イオンデポジットになってしまいます。
車に付着した場合は早めに洗車で落としましょう。
もし放置している場合は専用クリーナーで落とす→鉄粉除去クリーナーで落ちやすくなります。
上記の方法でも跡が残っている場合はコンパウンドを行いましょう。
青空駐車をしない
雨や鳥の糞などがイオンデポジットの元になりますが、青空駐車をしてしまうと雨も鳥の糞も直撃してしまいます。
駐車時はなるべく屋根のあるところで駐車するようにしましょう。
どうしても青空駐車になってしまう場合もありますよね。
そんな時は車用カバーをして防止しましょう。
コーティングを行う
コーティングはイオンデポジットを一番予防する方法です。
コーティングをすることで撥水されて水がボディにとどまる時間を少なくしてくれます。
コーティングをすると洗車頻度が多くなくてもイオンデポジットがつきにくくなるので、洗車後はコーティングをすることをおすすめします。
まとめ
今回はイオンデポジット除去剤の危険性について調べてみました。
イオンデポジット除去剤は危険な商品も安全な商品もあります。
特にフッ酸を使っている溶剤は危険です。
使用するときは取扱説明書をよく読んでから使用するようにしましょう。
イオンデポジットは早めに除去するのがおすすめです。
頑固な汚れになってしまい、強い溶剤を使用する必要がないようにしましょう。
もしも頑固なイオンデポジットができてしまったら、業者に依頼して除去してもらうようにしましょう。
参考:
レジデントノート|第28回フッ素でやばいの?
厚生労働省|職場の安全サイト
製評価技術基盤機構|許容濃度の暫定値(2020)の提案理由