新車を購入してから、5年以上が経ち、ヘッドライトの汚れや黄ばみが気になるという方も多いのではないでしょうか。
ヘッドライトはポリカーボネート樹脂で出来ており、紫外線や酸性雨に弱い材質なのです。
そのため、経年劣化による黄ばみが強くなってきてしまいます。
今回は、このヘッドライトの黄ばみをDIYでキレイにする方法と簡単に落とせるスプレー式ヘッドライトクリーナーについて紹介します。
ヘッドライトが黄ばむ理由と原因
ヘッドライトの主な材質はポリカーボネート樹脂です。
車のヘッドライトは主にガラスが使用されていましたが、現在はポリカーボネートという樹脂が主流となっています。ガラスのように飛び散ってケガをする心配はないですが、ポリネーボネートが劣化することによって、ヘッドライトに黄ばみが生じます。
では、ヘッドライトが劣化する理由について解説していきます。
原因①紫外線による劣化
ポリネーボネートは耐久性・透明性の高い素材として知られていますが、実は紫外線に弱いことが欠点です。
各メーカーは紫外線対策としてヘッドライト表面にコーティングを施していますが、数ヶ月〜数年と経つと経年劣化によって劣化が進みます。
屋内駐車場・屋根付き駐車場であれば問題はありませんが、屋外だとそのまま紫外線を浴びてしまいます。

原因②バルブが高温になることによる熱劣化
ヘッドライトのバルブは車の作動時に高い熱を発するため、ライトカバーに熱が伝わってヘッドライトを傷めてしまいます。
ポリネーボネートは耐熱性に優れており、120〜130度の熱でも耐えられますが、それでも熱を受け続けると劣化が進んでしまうのです。渋滞時にはエンジンルーム内に熱がこもってしまうので、このときはヘッドライトの劣化が進んでしまいます。
原因③小さな傷の積み重ねによる汚れが付着
ポリカーボネートは耐熱性は高いですが強度は低めで、傷がつきやすいのが特徴です。
以前に良く使われていたガラス製のヘッドライトに比べて、ポリカーボネートの強度は低めです。
ヘッドライトは車の正面に設置されているので、細かい砂やゴミや小石を正面から受けてしまい、細かい傷がどんどん付いていってしまうのです。
黄ばみを放置するとどうなる?
- 夜間走行の際にに光量が少なくなり、視界が悪くなってしまう
- 光量の基準を満たすことができずに車検に通らなくなってしまう
ヘッドライトの黄ばみを放置すると、夜間走行の際に光量が少なくなり、視界が悪くなってしまうことがあります。最悪、光量の基準を満たすことができずに車検に通らなくなる可能性もあります。
また、細かいヒビが入って隙間ができ、ヘッドライトの外側だけでなく内側も黄ばんでしまうことがあります。
汚れだけの問題ではなく、車検に通らなかったり走行に支障が出たりすることがあります。
車検に通らないほど劣化が進行していた場合は、ヘッドライト交換となる可能性が高く、費用も高額となってしまいますので、日頃からケアしておくことが大事です。
ヘッドライトの黄ばみを自分で取る方法
ヘッドライト内部ではなく、表面に黄ばみがついている場合自分で綺麗にすることができます。
ヘッドライトの黄ばみを自分で取る方法と黄ばみ除去に必要なアイテムについて紹介します。
用意するもの
【用意するもの】
- カーシャンプー
- マイクロファイバークロス
- ウエス
- マスキングテープ(養生、保護用)
これらは基本的に、すべてホームセンターやカー用品店などで手に入れることができます。
最近では、カーシャンプーやマイクロファイバークロス、ウエスがセットで販売されていることも多く、手軽に手に入れることができるでしょう。
また、養生用のマスキングテープについては、種類が多く、どれを選べば良いかわからないという方も多いと思います。
どのマスキングテープを使用しても基本的には問題ありませんが、可能であれば養生用のマスキングテープを選ぶことをおすすめします。

ヘッドライトを磨く方法
ここからはヘッドライトを磨く方法を紹介していきます。
【ヘッドライトを磨く方法】
- ヘッドライトを磨く準備をする
- ウエスやクロスで水分を拭き取る
- 耐水ペーパーでヘッドライトを磨く
- コンパウンドで細かく磨く
- ヘッドライトをコーティングする
①ヘッドライトを磨く準備をする
磨き作業に入る前に、ヘッドライトの表面についた埃や汚れを落とします。
汚れが付いたまま作業を始めてしまうと、小さな砂などで余計にヘッドライトに傷を付けてしまう可能性があるので、しっかりと水洗いで汚れを除去しておく必要があります。
また、ヘッドライト本体にひび割れが発生していないか、水分やほこりが内部に入っていないかを確認しましょう。
ヘッドライトの内側に黄ばみが発生している場合は表面をどれだけ磨いても黄ばみが取れないため、内部に黄ばみが発生している場合はディーラーやプロの整備工場に相談することをおすすめします。なお、自分で試してみたい方は以下を参考にしてください。

②ウエスやクロスで水分を拭き取る
綺麗に洗い終わったら、未使用のウエスを使用して水分を取っていきます。
水分を拭き取るウエスやクロスが汚れていると、ヘッドライト表面を傷つけてしまうため、必ず未使用のウエスやクロスを使用することが大切です。
③耐水ペーパーでヘッドライトを磨く
磨き作業には、ホームセンターなどで手に入れることができる耐水ペーパーを使います。耐水ペーパーは水につけ、粗いやすりから磨き始め、徐々に細かいものに変えていきましょう。
力を入れ過ぎず、ヘッドライトの全体を優しく磨いていきましょう。擦っているうちに黄色い水が出てきたら、黄ばみが落ちている証拠です。
④コンパウンドでより細かく磨く
耐水ペーパーでの研磨作業が終わったら、コンパウンドを使ってさらに細かく磨いていきます。
コンパウンドは耐水ペーパーよりさらに目が細かいため、よりツヤツヤに磨き上げることができます。傷に入り込む汚れを防ぎ、ヘッドライト表面が劣化するのを防ぐためです。
⑤ヘッドライトをコーティングする
ヘッドライトを磨いた後は、ヘッドライトの表面にコーティング剤を塗る作業が必要です。
表面を削ったことにより紫外線に弱くなっているため、改めてコーティング剤を塗り紫外線からヘッドライトを守ります。
ヘッドライトの洗浄にかかる時間は?
作業内容 | 所要時間目安 |
洗車 | 15分~60分 |
拭き上げ | 10分~30分 |
養生 | 15分~20分 |
洗車にかかる時間の目安としては15分~60分です。
ヘッドライト部分のみを洗車する場合は15分程度で、車全体を洗車するのであれば60分以上かかることもあります。
時間の余裕がない場合は先にヘッドライト周りのみを洗車し、黄ばみ取り作業を行った後に車全体を洗車しても問題ありません。
ただし、ボディに水滴がついたまま長時間放置しておくと、水垢やウォータースポットの原因となってしまうため、注意が必要です。
簡単にヘッドライトの黄ばみ取りたいならスプレー式!
簡単にヘッドライトの黄ばみを除去したいという方には、スプレー式のヘッドライトクリーナーがおすすめです。
簡単に除去するならクリアライト
最近ではスゴピカクリアライトという簡単に黄ばみを取り除くことができる専用クリーナーがあります。
スゴピカクリアはスプレータイプなので、ヘッドライトに直接吹きかけるだけで、初心者でも簡単にヘッドライトの黄ばみを取り除くことができます。
さらに、コーティング剤が含まれているため、汚れを落とした後にしっかりと表面をコーティングしてくれるため、黄ばみを落とした綺麗な状態を長い期間維持することができます。
気になる方はこちらをチェックしてみてください。
ヘッドライトの黄ばみ取りを業者に依頼する場合
ヘッドライトの黄ばみ除去してくれる業者と依頼にかかる費用、メリットデメリットについて解説していきます。
ヘッドライトの黄ばみ取りを依頼できる業者
「自分で除去するのは手間もかかるし大変」「黄ばみの状態がひどくて市販のクリーナーでは除去できない」という方は、業者に依頼してみてはいかがでしょうか。
現在では、多くのクルマ関係の業者がヘッドライトの黄ばみ取りを行っています。
大手のクルマ用品の量販店を含めた業者の対応状況を一覧にしているので、参考にしてください。
業者 | 作業内容 | 価格(両側) | 作業時間 |
オートバックス | 溶解剤に拠る劣化硬質皮膜の除去のみ | 3,300円~ | 20分 |
溶解剤に拠る劣化硬質皮膜の除去 +硬質皮膜形成 | 8,800円~ | 40分 | |
イエローハット | 溶解剤に拠る劣化硬質皮膜の除去のみ | 2,000円~ | 30分 |
溶解剤に拠る劣化硬質皮膜の除去 +硬質皮膜形成 | 8,600円~ | 120分 | |
KeePer(ガソリンスタンド) | 溶解剤に拠る劣化硬質皮膜の除去 +硬質皮膜形成 | 8,170円 | 40分 |
板金塗装屋 | 耐水ペーパー/コンパウンド研磨に拠る硬質被膜の完全除去 及び、2液性樹脂クリア塗装(高品質) |
1.5~2.5万円 | 1~2日 |

プロに黄ばみ取りを頼むメリットとデメリット
依頼をした場合、慣れたスタッフがムラなく車種に合ったコンパウンドを選んで作業をしてくれるため、自分で黄ばみ除去をするよりも確実にきれいな状態にしてもらうことができます。
料金は、車種や汚れ具合によっても異なりますが、5000から10000円程度はかかってしまいます。
ディーラーやカー用品店など多くの店舗でサービスを提供しておりますので、ぜひチェックしてみてください。

ヘッドライトの黄ばみを防ぐ方法
それでは、日頃から対策できるヘッドライトの黄ばみを予防するための3つの方法を、以下より紹介します。
①紫外線が当たらないように保管する
屋内・屋根付きの駐車場の確保ができればいいですが、駐車場が見つからなかったり予算が合わなかったりするという方は、車体カバーをかけておきましょう。
車体カバーであれば、屋内駐車場に支払う月々の支払いよりも安価で済ませられます。
②黄ばみ防止コーティングで保護する
ヘッドライトは紫外線防止のためにあらかじめコーティングされているものが多いですが。経年劣化によって剥げてきてしまいます。
そのなかでもおすすめなのが、ステイゴールドジャパンの「おさるのスゴピカクリアライト」です。
これはコーティング作用だけでなく黄ばみそのものを除去する効果があり、どんなに洗っても落ちなかった黄ばみが、簡単かつきれいに除去できます。
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③黄ばみ防止フィルム(プロテクションフィルム)で保護する
ヘッドライトの黄ばみ防止は、専用の黄ばみ防止フィルムも効果的です。
最新技術が学資されたこのフィルムは耐久性が高く、フィルム自体に厚みもあるため走行中に当たる小石や砂などからも守ってくれるのも特徴です。
コーティング剤よりも価格が高いですが、黄ばみ防止を徹底したい人におすすめといえます。

まとめ
みなさんの悩みであるヘッドライトの黄ばみについて、黄ばみの原因や除去する方法について紹介しました。
DIYでおこなう場合、工賃がかからず、自宅で簡単に作業をすることができます。
ただ、なかなか取れない頑固な黄ばみの場合は、大手の量販店やプロに依頼すると良いかもしれません。
ヘッドライトの黄ばみを除去する方法について、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。