車に鉄粉がこびりついてしまうと、洗車をしても黒や茶色の粒が取れずザラつきが残ってしまいますよね。
一度目に入ってしまうとどうしても気になってしまいますし、見た目が悪くなったり塗装の傷みの原因になったりと、放置していていいことはありません。
しかし鉄粉除去をする機会はそう多くないため、初めてでどうすればいいかわからなくなってしまいます。
また、鉄粉除去剤にはスプレーや粘土、スポンジなどたくさんの種類があって選ぶのが難しいですよね。
実はボディ全体についてしまった鉄粉も、5つのステップで一気に除去することができます。
当記事では、専門家への取材をもとに、初心者でも簡単にできる鉄粉除去のやり方を写真付きで解説。
また、実際に7商品をテストした結果と鉄粉除去グッズの愛用者60人へのアンケート結果をもとに、おすすめ商品ベスト3をご紹介します。
さらに記事の後半では、
- 鉄粉除去を業者へ依頼した方の声
- 鉄粉が付いてしまう原因
- 鉄粉が付くのを予防する方法
についても解説します。
この記事を読めば、鉄粉をスッキリ除去するための方法と必要なものがすべてわかるので、ツルツルの愛車を取り戻すことができます。

泉谷 和仁
STAY GOLD JAPAN代表。学業修了後、大手ディーラーに33年間勤務し、営業主任・係長・店長を経験。韓国の販売店のコーチングトレーナーとしても活躍。その後、10年以上自動車ケミカル用品の開発・販売に携わり現在に至る。2017年4月にSTAY GOLD JAPANをオープン。
※当記事ではおすすめ商品を紹介する章以外を監修


初心者でも簡単!基本の鉄粉除去のやり方を写真付きで解説
ボディやホイールにこびりついてしまっている鉄粉は、鉄粉除去剤を使えばキレイに落とすことができます。
特に初めての方でも簡単に使いやすいのが、スプレータイプの除去剤。
今回は、スプレータイプの除去剤を使って、以下の5つのステップに沿って鉄粉除去のやり方を解説します。
▼鉄粉を除去する5つのステップ
- 下洗いをする
- 鉄粉除去スプレーを吹きかける
- 反応が進むまで放置する
- ブラシやスポンジでなでる
- 水で流す
ホイールについた鉄粉(ブレーキダスト)を落とす様子をご紹介しますが、ボンネットやルーフなども同じ手順で落とすことができます。
鉄粉除去をする前のホイールは写真の通り、サビた鉄粉が溜まっている状態です。
それではまず、この鉄粉を落とすために必要なものを確認していきましょう。
鉄粉除去に必要なもの
鉄粉除去をする前には、以下のものを準備しておきましょう。
▼鉄粉除去に必要なもの
- 鉄粉除去スプレー
- スポンジ
- 手袋
- マスク
▼あるといいもの
- カーシャンプー
- バケツ
- ブラシ
鉄粉除去スプレーは成分のニオイが強いため、作業をするときはマスクが必要です。
また、スプレーの効果をより引き出すためには「あるといいもの」の3つも用意しておくのがおすすめ。
特にホイールのような凹凸のあるパーツに使う場合は、すみずみまで届くようなブラシがあると便利です。
必要なものがそろったら、実際の作業に入っていきます。
①下洗いをする
鉄粉除去剤を使う前に、鉄粉が付いている場所を下洗いしましょう。
カーシャンプーを使って先に洗車しておくと鉄粉以外の余分な汚れが落ち、除去剤の効果をより強く発揮させることができます。

傷がつかないように、カーシャンプーを泡立てて優しく洗うようにしましょう。
シャンプーが乾いてしまうと汚れの原因になってしまうので、乾かないうちに水でよく洗い流しましょう。
流し残しもないように注意が必要です。
しっかりと流し終わったら、下洗いは完了です。
カーシャンプーを使っても、塗装面に食い込んでしまっている鉄粉は取ることができません。
写真のように、ホイールの角の部分などにはどうしても残ってしまいます。
それでは、こうした落ちにくい鉄粉に除去剤を使っていきましょう。
②鉄粉除去スプレーを吹きかける
鉄粉が付いているところに、鉄粉除去スプレーをかけていきます。
全体にかかるようにまんべんなくスプレーしましょう。
このとき、スプレーの液を吸い込んでしまわないように注意。
鉄粉除去スプレーにはサビを溶かす成分が含まれており、その成分によってどうしても刺激臭が発生します。
マスクを着用し、風向きを気にしながらスプレーをするのがニオイを避けるコツです。

③反応が進むまで放置する
除去剤をかけると、鉄粉のサビとの化学反応によって液が紫色に変わります。
この反応が進むまで30秒〜5分ほど放置しましょう。
詳しい放置時間は使う商品によって異なるので、説明をよく読んでおくのが大切です。

④ブラシやスポンジでなでる
スポンジなどで表面を優しくなでて、除去剤をまんべんなくなじませます。
商品によっては使い方の中に書かれていないこともありますが、実はこのひと手間が重要。

ホイールの入り組んでいる部分には、ブラシを使うのもおすすめです。
このとき、力を入れてこすりすぎないように注意しましょう。
鉄粉を表面にこすりつけることになり、傷がついてしまいます。
あくまでも液をなじませるために優しくなでるだけにすることが大切です。
⑤水で流す
最後に、除去剤を水で流しましょう。
除去剤がサビを溶かして浮かせてくれるので、これで鉄粉も一緒に洗い流すことができます。
下洗いの時と同様に、流し残しがないようしっかりと水をかけるのがポイント。
流した後をみると、角に固着してしまっていた鉄粉までスッキリ落ちていることがわかります。
ボディの除去を行った場合は、水分が残らないようにマイクロファイバークロスなどで拭き取っておきましょう。
水分が残ったまま蒸発してしまうと、ウロコ(水垢)などの汚れになってしまうためです。
以上が、鉄粉を除去する5つのステップでした。
どのようにして鉄粉を取るかがわかったところで気になるのが、具体的にどんな商品を使うのがいいかです。
そこで、次の章では実際に試した使用感や愛用者へのアンケートを参考に、鉄粉除去商品のおすすめベスト3をご紹介します。
実際に試して決定!鉄粉除去商品のおすすめベスト3
実際の使用感と愛用者へのアンケートを参考に厳選した、おすすめの鉄粉除去商品は以下の3つです。
▼鉄粉除去商品のおすすめベスト3
- おさるのスゴピカ「アイアンキラー」
- キーパー「コーティング専門店の鉄粉クリーナー」
- ホルツ「ねんどクリーナー」
それぞれの特徴を表にまとめるとこのようになります。
順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
商品名 | おさるのスゴピカ アイアンキラー |
キーパー コーティング専門店の鉄粉クリーナー |
ホルツ ねんどクリーナー |
写真 | ![]() |
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タイプ | スプレー | スプレー | 粘土 |
内容量 | 300ml | 300ml | 200g |
価格※ | ¥3,280- | ¥1,164- | ¥907- |
除去力 | 強い | 強い | 強い |
かかる時間 | 短い | 普通 | 長い |
傷のリスク | 低い | 低い | 高い |
ニオイ | 弱い | 強い | なし |
購入する | 購入する | 購入する |
※2023年7月時点でのAmazonでの販売価格
おすすめである根拠は、実際に7商品の使用感をテストした結果と、鉄粉除去商品の愛用者60人へのアンケート結果。
使用感のテストでは7商品を車についた鉄粉に使用し、除去力やかかる時間をチェックしました。
▼使用した鉄粉除去商品(写真左から)
- ながら洗車「IRON DELETE」
- ホルツ「ねんどクリーナー」
- おさるのスゴピカ「アイアンキラー」
- ソーアップ「P-52 鉄粉・水アカ取りグローブ」
- キーパー「コーティング専門店の鉄粉クリーナー」
- pallitto「鉄粉除去 クレイタオル」
- アウグ「鉄粉取りスポンジ Sサイズ」
スプレータイプ3商品はホイールに使用し、ニオイの強さも確認。
それ以外の4商品はボンネットをテープで区切り、使う前後でザラつきに変化があるかを触って確認しました。
愛用者へのアンケートにおいては、自分で鉄粉除去をしたことがある方60人に、どのタイプの除去商品を使ったか、満足度とその理由などを質問。
こちらでも、同じくスプレータイプと粘土タイプが人気でした。
鉄粉除去商品のタイプについてや、タイプごとの愛用者の感想については、後ほど詳しく紹介します。
それでは、おすすめベスト3の商品の特徴を1つずつみていきましょう。
【1位】迷ったらコレ!時短で簡単なおさるのスゴピカ「アイアンキラー」
▼こんな方におすすめ
- 時間をかけず簡単にキレイにしたい方
- スプレータイプを使いたいがニオイが気になる方
- 凹凸面や広い面積に使いたい方
▼メリット
- 一度に広い面積に使える
- 放置時間が30秒と短い
- 鉄粉を溶かして除去するので傷のリスクが小さい
▼デメリット
- 価格が高い
- 低臭タイプだが刺激臭が少しある
- 黄色い塗装には使用不可
鉄粉除去商品の中でもっともおすすめなのが、おさるのスゴピカ「アイアンキラー」です。
使い方が簡単で広い面積に使えるスプレータイプ。その中でも放置時間が30秒と短いので、時短で鉄粉を除去することができます。
また、今回試したスプレータイプ3商品の中ではもっともニオイが気になりにくかったのがこの商品。
「スプレータイプを使いたいけど、ニオイが気になる」という方にぴったりです。
除去力も申し分なく、ホイールの角についた鉄粉もすみずみまでキレイに落とすことができました。
広い面積や凹凸面にも問題なく使うことができます。
とにかく時短で簡単に鉄粉除去をしたい方は、おさるのスゴピカ「アイアンキラー」を選べば間違いないです。
ただし、「もっと安価で試してみたい」「ニオイに敏感なのでどうしても無臭のものがいい」という方にはデメリットもあります。
また、スプレータイプの商品は黄色い塗装には使用できないので注意しましょう。
その場合は、3位の商品を使うのも選択肢の一つです。
【2位】価格と質のバランスがいいキーパー「コーティング専門店の鉄粉クリーナー」
▼こんな方におすすめ
- 比較的安価にスプレータイプを使いたい方
- 凹凸面や広い面積に使いたい方
▼メリット
- 一度に広い面積に使える
- 鉄粉を溶かして除去するので傷のリスクが小さい
- 内容量に対して価格が安い
▼デメリット
- 刺激臭が強い
- 放置時間が5分必要
- 黄色い塗装には使用不可
鉄粉除去商品のおすすめ第2位は、キーパー「コーティング専門店の鉄粉クリーナー」です。
1位の商品に負けない除去力があり、比較的安く購入することができます。
ただし、5分間放置する必要があるため1位の商品よりは時間がかかってしまうことには注意。
また、こちらは低臭タイプではないので使ってみると強いニオイが気になりました。
また、こちらもスプレータイプなので黄色い塗装には使用できません。
このように、キーパー「コーティング専門店の鉄粉クリーナー」は、「より安価でスプレータイプの除去剤を試してみたい」という方におすすめできる商品です。
ちなみにスプレータイプの3商品目として、ながら洗車「IRON DELETE」もテストしました。
しかし、1位・2位の商品と比べてニオイや除去力で劣ってしまう結果に。
こちらは成分のニオイを抑えるためにストロベリーの香りがつけられていますが、刺激臭を完全には抑えられていません。
使っている間はストロベリーの香りと刺激臭が混ざった独特のニオイがするので、気になる方は避けた方がいいでしょう。
使用前後を比べてみると、サビの色が薄くなっているのがわかりますが、角に溜まった鉄粉を除去できていません。
スプレータイプの除去剤を使いたいと思っている場合は、1位か2位の商品を使うことをおすすめします。
一方で、1位や2位の商品のようなスプレータイプで気になるのが、成分の刺激臭です。
「低臭タイプのものでも気になってしまう」という方は、続いて紹介する粘土タイプの除去剤を使った方がいいです。
【3位】安価で吸着力があるホルツ「ねんどクリーナー」
▼こんな方におすすめ
- 時短よりも安さを最優先したい方
- ニオイに敏感な方
▼メリット
- 価格が安い
- 刺激臭がしない
- 黄色い塗装でも使用可能
▼デメリット
- 一度に除去できる面積が小さい
- ボディに傷をつけないように使うのが難しい
- ホイールのような凹凸面には使えない
ニオイを気にせず安価で使うことができるのが、ホルツ「ねんどクリーナー」。
写真のようにボディに水を流しながらすべらせると、鉄粉を吸着してくれます。
一方でスプレーのように広い面積を一気に除去したり、ホイールなどの凹凸面に使うのは難しくなっています。
また、力を入れてこすったり、汚れた面を使い続けてしまうと塗装面を傷つけてしまうので注意。
優しくなでるようにすべらせ、こまめに汚れた面を内側へこねて使う必要があります。
ボンネットに使用して触ってみると、ザラつきがなくなっているのがわかりました。
スプレータイプにも負けない除去力があります。
このように粘土タイプは充分な除去力があり、安価でニオイも気にならないというメリットがあります。
一方で、車を傷つけないように使うにはコツが必要で、広い面積や凹凸面に使うのには向いていません。
鉄粉除去粘土の使い方や選び方については、以下の記事も参考にしてみてください。

今回は他にも、パッドタイプやクロスタイプの商品も試しましたが、スプレーや粘土タイプほどの除去力を実感することはできませんでした。
パッドタイプやクロスタイプの活用方法については、後ほど詳しく説明します。
実際に使ってみると、鉄粉除去グッズはタイプによって特徴や除去力が異なることがわかりました。
そこで、続いては鉄粉除去グッズにはどんな種類があるのかを解説します。
鉄粉を落とすしくみは2通りある
鉄粉除去グッズを大きく分けると、「鉄粉を溶かすもの」と「鉄粉を吸着するもの」の2種類に分かれます。
種類によってメリットやデメリットも変わってくるので、何を使うか選ぶ際には意識するといいでしょう。
例えば図のように、スプレータイプは「鉄粉を溶かすもの」なのに対し、粘土タイプは「鉄粉を吸着するもの」に含まれます。
ここからは、2種類それぞれの詳しいしくみや特徴について解説します。
自分に合った鉄粉除去グッズを選べるように、それぞれの種類の使い方や特徴について知っておきましょう。
鉄粉を溶かして除去する(スプレーなど)
スプレータイプなどの除去グッズは、鉄粉のサビを溶かすことで除去をしています。
いつもの洗車でザラつきが取れないときは、鉄粉が車の塗装面に食い込んでいる状態。
そこでこのしくみの除去グッズを使えば、化学反応で鉄粉の表面のサビを溶かしてくれます。
液をなじませて水で流すだけなので、使い方が簡単です。

化学反応が起きているところは液が紫色に変わるため、効いているのが目に見えるのもいい点。
また、鉄粉を浮かせてくれるので車体を強くこする必要がなく、傷をつけるリスクも低い方法です。
一方で、サビを溶かす成分が入っている除去剤には刺激臭がするというデメリットがあり、使う際には手袋やマスクが必須。
そして塗装の性質上、黄色い塗装面とは相性が悪く、変色の恐れがあるので注意。
「全色対応」と書かれている商品でも、注意事項を見ると「黄色い塗装面には使用不可」と書かれていることがほとんどですので、購入前に確認しておきましょう。
商品はスプレータイプが多いですが、中にはカーシャンプーでサビを溶かす成分を配合しているものもあります。
▼鉄粉を溶かして除去するもの
スプレー、カーシャンプーなどがある。
- 使い方が簡単
- 傷をつけにくい
- 刺激臭がする
鉄粉を吸着して除去する(粘土など)
粘土タイプなどの除去グッズは、粘着面で吸着することによって鉄粉を除去します。
ラバー素材の面がついているパッドやクロスも同じしくみです。
使い方は、鉄粉のついている場所を濡らして表面を滑らせるというもの。
少しずつ鉄粉が吸着され取れていきます。
ただし、すでに鉄粉が付いている面で車体をこすってしまうと、鉄粉を引きずってしまうことになるので傷ができてしまいます。
そのため、吸着した鉄粉をこまめに取り除いたり、車体が濡れた状態を保つようにしたりといった注意が必要です。

▼鉄粉を吸着して除去するもの
粘土、パッド、クロスなどがある。
- ニオイがしない
- 使い方にコツが必要
- 傷のリスクが高い
このように、鉄粉を除去する方法は大きく分けて2通りあり、それぞれに特徴があることがわかりました。
しかし落とし方が同じでも、粘土タイプとパッドタイプのように商品の形にも違いがあります。
そこで、続いてはさらに細かくタイプごとに分け、それぞれのメリット・デメリットを愛用者へのアンケートをもとに解説します。
愛用者60人に聞いた!鉄粉除去グッズのタイプ別満足度
今回、編集部でとったアンケートにおいて「自分で鉄粉除去をしたことがある」と回答した方は60人。
その60人それぞれが使用した鉄粉除去グッズを集計すると、以下のようになりました。
もっとも使われていたのは粘土タイプ。その次に回答が多かったのはスプレータイプでした。
それでは、1つずつどんな感想が寄せられているのかを見ていきましょう。
▼アンケートの実施概要
実施期間 | 2023年07月11日~25日 |
---|---|
実施方法 | クラウドワークスにて鉄粉除去をしたことがある方を募集し、選択式および自由記入によるアンケート回答を集計 |
回答者数 | 87人 (うち60人が自分で鉄粉除去をした経験あり) |
質問内容 | 鉄粉除去をした理由、除去の頻度、業者を利用したかどうか、使った道具(業者)と選んだ理由、かかった費用、満足度とその理由、こだわったこと など |
スプレータイプ:簡単で傷をつける心配がないと好評
スプレータイプを使用したことがあったのは60人中24人。
満足度をみても、おおむね満足した方が多いようです。
スプレータイプの満足している点として挙げられていたのは、やはり使い方の簡単さと傷つけるリスクが小さいこと。
「初心者なので失敗したくなかった」という方にも多く選ばれていました。


一方で、不満だった点としては「完全には取り切れなかった」という声も。


これらの結果から、仕上がりは完璧でなくとも誰でも簡単に使えて失敗がないという点で、スプレータイプは人気があることがわかります。

粘土タイプ:安くて効果的だがコツが必要
粘土タイプを使ったことがある方は60人中34人と、半数以上にのぼりました。
満足度はおおむね高いですが、中には「不満足」という回答も。
満足している点としては、安さと除去力の強さを挙げている方が多くいました。
「とにかくお金をかけずにツルツルに仕上げたい」という方にはぴったりです。


一方で、車体に傷がつくリスクが高いことや手間がかかること、保管が難しいことなどが不満な点として挙がっていました。


こうした使い方のコツや注意点が多いため、繊細な作業に慣れていない方は注意が必要です。
上手く使いこなせるかどうかで仕上がりの満足度が大きく変わってきます。

パッドタイプやクロスタイプは他との併用がおすすめ
60人のうち、パッドタイプを使った方は4人、クロスタイプを使った方は6人と少数派。
また、どちらも75%以上の方が他のタイプと併用したという回答でした。
この2つのタイプは、スポンジやマイクロファイバークロスにラバー粘土(シリコンゴム)がついており、そこで鉄粉を吸着して除去するしくみ。
使い方は粘土と似ていますが、使用した面を洗って繰り返し使えるのが特徴です。
また使い方が簡単なのもいい点で、グローブのように手にはめて使える形のものもあります。


ただし、実際に使ってみると使用前後でのザラつきにはあまり違いを感じられませんでした。
粘土タイプほどの吸着力はないようなので、やはり単体よりも他のグッズと併用するのがいいです。
上級者はスプレーと粘土の合わせ技で完璧に除去
鉄粉除去剤の愛用者の中には、スプレーと粘土を組み合わせて使うという方も。
スプレーで広範囲についた鉄粉を一気に落としてから、粘土を使って仕上げれば、ツルツルに仕上げることができます。


ただし、この方法で除去するときには必ずスプレーを流し切ってから粘土を使うように注意しましょう。

「少し手間をかけてでも完璧に仕上げたい」という上級者の方は、この方法も試してみるといいかもしれません。
【番外編】日頃のお手入れには鉄粉シャンプーも人気
粘土タイプ、スプレータイプの次に多く使われていたのが、鉄粉シャンプーです。
鉄粉シャンプーとは、スプレータイプと同じようなサビを溶かす成分が入っているカーシャンプーのこと。
使い方は一般的なカーシャンプーと同じで、洗車ついでに鉄粉除去ができます。

ただし、除去力はスプレーなどと比べると劣ります。
というのも、シャンプーで砂やホコリを洗うことと鉄粉を溶かして落とすことは別々に行った方がいいため。
本格的に除去するというよりも、日頃の簡単なお手入れに使うものだと考えるとよいでしょう。

アンケートでは、2回目以降の鉄粉除去にシャンプーを使っているという声もありました。

洗車ついでに簡単な鉄粉除去をしたいという方は参考にしてみてください。
ここまでは、愛用者へのアンケートを参考にタイプごとの特徴やおすすめの使い方をご紹介してきました。
とはいえ、「鉄粉除去を自分で行うのは面倒くさそう」と感じる方もいるかもしれません。
費用の安さよりも手間がかからないことを重視したい方は、プロに鉄粉除去を依頼するという選択肢もあります。
それでは、業者へ依頼して鉄粉を除去した方の回答についてもみていきましょう。
手間なくキレイにしたいなら業者へ依頼する
鉄粉除去を業者へ依頼した方は半数以下ではありますが、31%と決して少なくはありません。
業者へ依頼しようと思った理由としては、仕上がりの良さやプロへの信頼、いつも利用している場所だからといったことが挙げられていました。


依頼先はディーラーと答えた方がもっとも多かったですが、ガソリンスタンドや洗車・コーティング専門店、カー用品店も大差なく人気でした。
ただし、業者での鉄粉除去は洗車やコーティングなどの他のメニューとセットであることがほとんど。
約70%の方が他のメニューとセットで鉄粉除去をしたと答えています。
そのため、かかった費用は自分で除去した場合よりも高くなる傾向にあり、中には20,000円以上になるケースも。
このようにプロに鉄粉除去をお願いした場合、手間なくキレイに仕上げてもらえるというメリットがありますが、費用は高くなってしまう傾向にあります。
安さよりも楽にツルツルにすることを優先したい方や、コーティングや洗車とセットで依頼したい方にはおすすめできます。
以下の記事では、業者に鉄粉除去を依頼した場合の料金についてさらに詳しく解説しています。

鉄粉除去の方法や商品・業者の選び方がわかったところで、そもそもなぜ車には鉄粉がついてしまうのでしょうか?
キレイに除去したあとにまた鉄粉で汚れてしまうことを防ぐためにも、車が鉄粉でザラついてしまう原因についても知っておきましょう。
車についた鉄粉の酸化がサビ・固着の原因
車に鉄粉が付いてザラザラになり取れにくくなってしまうのは、空気中を飛んでいる鉄粉が車につき、酸化してしまうことが原因です。
そもそも、車につく鉄粉はどこから来ているのでしょうか?
実は空気中には、車のブレーキや線路、工事現場などで鉄が削れてできた粉が飛んでいます。
この鉄粉がホイールやルーフ、ボンネットについてしまい、汚れの原因となるのです。

鉄粉が車に付着しているだけであれば水やカーシャンプーで流すだけでも除去することができます。
問題は、その鉄粉が酸化して塗装面に固着してしまうこと。
鉄は水に濡れて酸化が進むと、サビに変わります。
鉄粉のサビは周囲に広がり塗装面を傷めてしまうため、次第に鉄粉が塗装面に食い込んで行くことに。
こうなってしまうと、鉄粉が塗装面に刺さっているような状態になり、取れにくくなってしまうのです。

このようなしくみで、ブレーキや線路、工事現場などから空気中へ舞った鉄粉は、車の表面で酸化することによって固着してしまいます。
鉄粉が車について取れにくくなってしまう原因が分かれば、これからの固着を予防することができます。
続いては鉄粉を予防する方法を具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
鉄粉がつくのを防ぐ方法3つ
車に鉄粉がついてしまうのを防ぐ具体的な方法は、以下の3つがあります。
▼鉄粉がつくのを防ぐ3つの方法
- 線路や工事現場の近くに長く駐車しない
- カバーや屋根を活用する
- 半年に1回、重度になる前に除去しておく
それでは、1つずつ詳しく解説していきましょう。
線路や工事現場の近くに長く駐車しない
鉄粉が車につかないようにするためには、まず鉄粉が舞いやすい線路や工事現場の近くにはなるべく駐車しないことが大切です。
鉄粉はその名の通り、鉄が削れて粉状になったもの。
つまり、鉄製のものが頻繁に使われている場所の近くはそれだけ鉄粉の出る量が多く、車にもつきやすくなります。
そもそも車についてしまう鉄粉の量を減らすために、線路や工事現場の近くに長時間駐車するのは避けるようにしましょう。
やむを得ずこうした場所に駐車する必要がある場合は、残り2つの予防法をより意識するようおすすめします。
カバーや屋根を活用する
車にカバーをしたり屋根付きのガレージを使ったりしていれば、たとえ鉄粉がたくさん舞っている場所でも車につきにくくなり安心です。
これは、車体をカバーや屋根で保護することで、物理的に鉄粉をシャットアウトする方法。
特に上を向いているルーフやボンネットには、空気中から降ってきた鉄粉が溜まりやすいのでこの方法が有効です。

費用や手間がかかる方法ではありますが、車に鉄粉がつきやすい環境の方などはやっておきましょう。
半年に1回、重度になる前に除去しておく
以上の2つのように、そもそも鉄粉がつかないようにするのはもちろん、こまめに鉄粉除去をしておくことも重要です。
先ほど説明した通り、鉄粉は酸化が進むことによって塗装面に食い込み、取れにくくなってしまいます。
そのような重度な汚れになってしまう前に、半年に1回ほどのペースで除去をしておくといいです。
固着してしまう前であれば水やカーシャンプーで流すことができますし、サビがひどくなければスプレーで軽く除去するだけでもツルツルに仕上げることができます。
取れにくくなってしまう前にこまめに除去するのがおすすめです。

このような3つの予防法を意識していれば、大掛かりな鉄粉除去が必要になることはないはずです。
鉄粉が付いてしまう原因を理解して、重度になってしまわないように予防をしていきましょう。
鉄粉除去はスプレーを使って優しく行う
最後に内容を振り返ってみましょう。
この記事ではまず、車についた鉄粉を落とす手順をご紹介しました。
スプレータイプの除去剤を使えば、5つのステップで簡単に落とすことができます。
また、実際に7商品をテストした結果と愛用者60人へのアンケートをもとに、鉄粉除去商品のおすすめベスト3をご紹介。
おさるのスゴピカ「アイアンキラー」は時短で使えて効果も高いので、もっともおすすめできる商品です。
鉄粉の落とし方は2通りあり、それぞれ特徴が違うことについてもお分かりいただけたでしょうか。
さらに除去グッズは4つのタイプに分けることができ、スプレータイプと粘土タイプは愛用者の満足度も高くおすすめです。
ただし、吸着して落とすグッズは傷のリスクが高くなるので注意が必要です。
中には、スプレーと粘土を組み合わせて使う上級者や、カーシャンプーで日頃のお手入れをしている方がいることもわかりました。
さらに、業者へ鉄粉除去を依頼した場合についてや、車に鉄粉がついてしまう原因、つかないようにする予防法についても解説しました。
以上を参考にすれば、あなたの車も鉄粉を除去してツルツルに仕上げることができるでしょう。