洗車にはカーシャンプーではなく食器用洗剤を代用することができることをご存じでしょうか。
食器用洗剤を使用して洗車する際の注意点やメリット、デメリットを紹介していきます。
食器用洗剤とカーシャンプーの違いとは
洗車を行うときにカーシャンプーの代わりに食器用洗剤を使用しても基本的には問題ありません。
食器用洗剤とカーシャンプー、どちらも界面活性剤が入った化学的な洗剤です。
しかし、それぞれに違いがあるので、2つの洗剤の違いを説明していきます。
食器用洗剤 | カーシャンプー | |
用途 | 食器の汚れ落とし | 車の汚れ落とし |
洗浄力 | 油汚れに強い | 油・泥汚れに強い |
泡立ち | 泡立ちやすい | (商品による) |
すすぎやすさ | すすぎにくい | すすぎやすい |
塗装面の影響 | ダメージを与える | ダメージが少ない |
価格 | 安い | 高い |
落とす汚れ・用途が違う
食器用洗剤は文字通り食器を洗うための洗剤です。
家庭で使用しているお皿やコップ、まな板や包丁など様々な素材に使用することができる万能洗剤です。
さらに、油汚れを落とすのにも強く、洗剤をしっかり使うことで簡単に油汚れを落とすことができます。
しかし、カーシャンプーは車にツヤを出して綺麗にすることを目的に作られています。
さらに、車に付着する汚れの種類はホコリや砂、排気ガスや鉄粉、鳥のフンなどがあります。
また、ワックスの残りや油膜などの油分が付着していることもあります。
すすぎやすさが違う
食器用洗剤の特徴の一つとして泡の力で汚れや油を落とします。
そのため、洗車に食器用洗剤を使用すると泡切れに時間がかかってしまったり、洗剤の成分が残ってしまったりすることがあります。
車は、すすぎを十分に行わずに洗剤の成分が残っていたまま放置しておくと、水垢の原因になってしまう可能性があります。
そのため、食器用洗剤を代用する場合はしっかりとすすぎを行うことが大切です。
塗装面にダメージを与えてしまう
食器用洗剤は油汚れやこびりつき汚れを落とすために開発された洗剤です。その強力な「界面活性剤」が、塗装の表面を傷つける可能性があります。
また、食器用洗剤のすすぎ残しがあると、塗装面に成分が付着する可能性があります。
付着した成分は、塗装の劣化やシミの原因になることがあります。

食器用洗剤を代用した時のおすすめの洗車手順
それでは、食器用洗剤を代用した時のおすすめの洗車手順を紹介します。
1.深めのバケツに洗剤を入れて泡立てる
深めのバケツを使い、たっぷりの水でしっかりと泡立てます。
この際、水を高い位置から入れるとすぐに泡立ちます。
また、シャワーを使用する場合は水圧を調整して泡立てるようにしましょう。
2.ボディ全体を水で流す
ボディ全体を水でよく流します。
この工程ではボディに付着したほこりや砂を洗い流すことで、洗車傷をできるだけつけないようにする効果があります。
3.車の上部から洗う
部分ごとに洗いとすすぎを繰り返すことで、洗剤がボディ面で乾くリスクを減らすことができます。
特に大型車の場合、細かく分けて洗車することをおすすめします。
全体をしっかり洗った後は入念にすすぎを行います。
洗剤が残っていないか確認しながら、たっぷりの水を使ってすすぎを行いましょう。
さらに、タイヤには洗剤が付かないように注意しましょう。
万一、タイヤに洗剤が付いてしまったら、たっぷりの水で綺麗に洗い流しましょう。
洗剤が残ったままだと劣化を進めてしまう恐れがあります。

食器用洗剤を使うメリット・デメリット
それでは、次に食器用洗剤を使うメリットとデメリットについて紹介していきます。
メリット1.家庭に常に置いてある
食器用洗剤は各家庭に常に置いてあるのが特徴です。
そのため、洗車をするときに洗車用洗剤がない場合でも常においてある食器用洗剤を使って洗車することができるのがメリットの1つです。
メリット2.価格が安い・どこでも手に入る
さらに、食器用洗剤はスーパーマーケットやドラッグストア、さらにコンビニでも簡単に手に入れることができます。
また、洗車用洗剤と比べても価格が安くて手ごろに購入することができるのが特徴です。
メリット3.油汚れの洗浄能力が高い
食器用洗剤は料理などで使用する油を落とすことを前提に作られています。
そのため、油汚れの洗浄能力が非常に高いのが特徴です。
したがって、ボディに付着したブレーキダストなどの油汚れも綺麗に洗うことができます。
また、ガラスに付着した油膜にも効果が期待できます。
デメリット1.樹脂やメッキパーツ、ゴム部品を傷める可能性がある
食器用洗剤に含まれている界面活性剤は洗車用洗剤と比較して濃度が高いため、樹脂やメッキパーツ、ゴム部品を傷めてしまう可能性があります。
デメリット2.ワックスまで除去してしまう
ボディにワックスをかけている場合はワックスまで除去してしまうことがあります。
食器用洗剤は油汚れに強いため、油分でできているワックスを落としてしまう可能性が高いです。
デメリット3.泡切れが悪い
泡切れが悪いのがデメリットです。
食器用洗剤は泡の力を利用して油分や汚れを落とす特徴があります。
そのため、すぐに油が落ちないように開発されています。
したがって、泡が落ちにくく洗浄能力も高いのですが、泡切れが悪いため、しっかりと丁寧にすすぎを行わなければなりません。
食器用洗剤で代用して洗車をするときの注意点
それでは、次に食器用洗剤で代用して洗車をするときの注意点について説明していきます。
洗剤を薄めて使うのがおすすめ
洗車用洗剤と比べて界面活性剤の濃度が高いため、食器用洗剤で代用する場合は薄めて使用することをおすすめします。
濃度が濃いままだと、樹脂パーツやゴム部分を傷めてしまう可能性があります。
したがって、洗車用洗剤よりもさらに水を多く使って薄めて使用しましょう。
タイヤの洗浄には使わない
タイヤの洗浄には使わない方が良いです。
界面活性剤の濃度が高い食器用洗剤はゴムを傷めてしまう恐れがあるため、ゴムで出来ているタイヤの洗浄には向きません。
タイヤに使用してしまうと劣化を進めてしまう可能性があるため、タイヤに洗剤が付かないように注意することが大切です。
すすぎを念入りにする
泡切れが悪い食器用洗剤を使用した後はすすぎを念入りに行いましょう。
シャワーを使用してサッと流しただけでは洗剤の成分が残ってしまいます。そのため、しっかりと入念にすすぎを行うことをおすすめします。
洗剤の成分が残ったまま、乾燥してしまうと、シミの原因となってしまったり、塗装面を傷めてしまったりすることがあるため、しっかりとすすぎを行いましょう。
【洗車の基本】頑固な汚れには洗車用シャンプーを使おう!
これまで食器用洗剤を代用するポイントやメリット、デメリットを紹介してきました。
しかし、頑固な汚れには洗車用シャンプーを使用することをおすすめします。
洗車用シャンプーにはワックス剤が含まれているものがあり、頑固な汚れをしっかりと落とすことができます。
さらに、しっかりと拭き上げを行い仕上げると、ピカピカなボディを保つことができます。

まとめ
洗車を行う際、洗車用洗剤の代わりに食器用洗剤を使用することができます。
しかし、食器用洗剤を使って洗車をする場合はいくつかの注意点があります。
そのため、食器用洗剤で代用する場合は適切な方法と適切な手順で洗車を行うことをおすすめします。
また、特に頑固な汚れには専用の洗車用シャンプーを使用することをおすすめします。