エンブレムをはじめ、クルマの高級感を際立たせるアイテムがメッキパーツです。
最近のクルマにもメッキパーツが多く使われていますが、メッキ部分は年々水垢や汚れなどで輝きは失われてしまい、表面はくすんでどんどん劣化していきます。
今回の記事では、メッキパーツが元の輝きを取り戻すにはどうすればいいのか、その手入れの方法を解説しましょう。

車のメッキ磨きは必要?
結果から言うと車のメッキ磨きは必要です。
メッキ部分は光沢があると高級感が演出できます。
- 汚れや傷を落として、美観を維持するため
- メッキの寿命を延ばすため
- ・サビや腐食を防ぐため
メッキが汚れているだけで、どんなに高級な車でもくすんで見えてしまいますよね。
メッキは水やホコリなどでどんどん汚れが付着してしまいます。
ではメッキの汚れの主な原因は何でしょうか。
車のメッキ部分のくすみや汚れの原因はなに?
車のメッキ部分についてしまうくすみや汚れの原因は、大きく2つのタイプがあります。
- クロームメッキにつく白い汚れ
- アルマイト加工につくアルミニウムのサビ
クリームメッキは、国産車とアメリカ車に使われているもので、雨や水などに含まれるミネラルやカルシウムなどによって、白いシミのような汚れがつくことがあります。
アルマイト加工は、ヨーロッパ車のサビを防ぐためにされた加工方法ですが、経年劣化によりサビがついてしまいます。
車のメッキ部分の汚れの手入れ方法は、車のメーカーによって異なるため注意が必要です。
フロントグリルのメッキ部分を磨く手順
フロントグリル部分も金属部品ではなくメッキが採用されています。
この部位には、メッキのなかでも摩耗性・耐食性に優れたクロムメッキが使用されていることが多いです。
クロムメッキは傷が生じにくい優れた素材ですが、手入れを怠ると輝きがくすみ劣化していくでしょう。そのため、日頃から手入れをすることが重要です。
では、メッキ部分を磨くために用意するものと手順を紹介していきます。
車のメッキ部分を磨くときに必要なもの
車のメッキ部分を磨くには以下のものが必要になってきます。
- メッキ専用のクリーナー
- マイクロファイバークロス
- メッキ用コーティング剤
- 中性のカーシャンプー
上記の3つのもので車のメッキ部分を磨くことができます。
車のメッキ部分を磨く手順は以下のようになります。
【手順】
- メッキ部分をカーシャンプーで洗車する
- メッキ部分以外をマスキングテープで保護する
- メッキ専用のクリーナーで研磨する
- クロスで拭き取る
- 専用のコーティング剤で磨いて完成
1.メッキ部分を洗う|洗い方解説
他のメッキ部分と同じように、優しく洗うこと・必ず洗車用シャンプーを使って洗うことが大事です。
洗車用シャンプーを使って力を入れずに洗いましょう。
力を入れての洗浄・シャンプーの使用は、メッキ部分に傷がつく原因になります。
メッキは、金属など他の部位と違い0.02~0.2ミクロンという薄い素材で脆いものということをを頭に入れて、優しく扱いましょう。

2.メッキ部分の磨く|磨き方解説
メッキ洗浄には専用のシャンプーがあるように、メッキを磨く際もメッキ専用のクリーナーを使うことが大事です。
メッキ専用クリーナー以外のワックスなどは、研磨剤などが含まれているため、メッキ表面を傷めてしまいます。
また、メッキ表面が削れてしまうメッキの耐食性・耐候性が弱まってしまい、劣化が促進されてしまうでしょう。
磨く際は、必ず専用クリーナーを使うことも忘れないようにしましょう。
メッキパーツの取れないくすみは専門店に依頼する
メッキパーツのくすみが取れないからといって、擦りすぎてしまうと、クロームメッキがはがれてしまいます。
クロームメッキがはがれてしまった場合は、ニッケルメッキというメッキが出てきてしまい、黒く見えてしまいます。
メッキパーツのくすみがなかなか取れない場合は、専門店に依頼してみましょう。
車のメッキパーツの手入れの注意点
メッキパーツを手入れする際の注意点は2つあります。
- 研磨剤入りワックスを使わない
- 一般的なタオルやクロスは使わない
- フロントグリルは力を入れない
この理由を次の項目で詳しく紹介していきたいと思います。
研磨剤入りワックスの使用はNG!
研磨剤入りのワックスは使わないようにしましょう。
メッキ部分と研磨剤ワックスは相性がとても悪いです。
また金属用のメタルコンパウンドとも相性が悪いので注意が必要です。
水垢などがあるとどうしても研磨剤でこすりたくなると思いますが、その気持ちをぐっと抑えましょう。
研磨剤入りワックスやメタルコンパウンドには細かい粒子が入っており、その粒子で表面を削って傷を消してくれます。
しかし、メッキ部分は銅メッキやニッケルメッキ、クロームメッキが層になってできています。
一番表面にくるのがクロームメッキですが、研磨剤入りワックスやメタルコンパウンドはクロームメッキを削り剥がしてしまいます。
はがれなくてもクロームメッキは小さなキズも目立ちやすいので、研磨剤で削ってしまうと、目立つ傷ができてしまいます。
また、ワックスはメッキより先に酸化することで、メッキが錆びるのを防止してくれます。
しかし、ワックスが酸化しているのを放っておくと、メッキにもワックスの腐食や錆が移ってしまい、メッキが錆びてしまう原因になります。
そのため、ワックスをメッキに塗る場合は定期的に塗りなおす必要があります。
メッキ磨き用以外のクロスでこすらない!
メッキ磨き用以外のクロスやタオルはメッキにとって、とても表面が固いです。
表面が硬いタオルやクロスは、メッキを傷つけてしまいます。
特に表面のクロームメッキは前項で紹介したように小さな傷が目立ってしまいます。
つまり、メッキ磨き用以外のタオルでこすると、小さな傷ができてしまい、目立ってしまいます。
メッキ部分を磨く場合はメッキ磨き用のクロスかマイクロファイバークロスで磨くようにしましょう。
メッキ部分を手入れするときは力を入れすぎない
メッキ部分の中でも車のフロントに位置する部位であるフロントグリルは、走行中の追い風を最も受ける場所といえます。
そのため、空気中の汚れや雨水だけでなく、さまざまなものが付着する部位といってもいいでしょう。
車の走行中でよくあるのが、フロントグリルに虫が入り込んでその死骸が付いてしまうことです。
死骸の体液などがフロントグリルに付着した状態を放置してると落ちにくくなります。
いざ、洗車しようとフロントグリルを確認すると、死骸などさまざまな汚れが付着しているのを発見して、洗車ブラシなどで力いっぱいゴシゴシとこする人もいるでしょう。
洗車ブラシでゴシゴシすればするほどメッキ表面は削られて細かい傷が増えるだけです。傷が増えるとメッキ特有の輝きは失われてしまいます。
車のメッキ部分は、定期的にチェックして汚れが付着していないか確認すること、汚れやくすみを見つけたら、先述した正しい洗浄方法・磨き方でケアすることが大事です。

おすすめな車のメッキ専用クリーナー
ここからは車のメッキ専用クリーナーとコーティング剤のおすすめ商品を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
おさるのスゴピカ メッキモール
メッキモールは研磨剤が入っていないので、車のメッキ部分をくすませてしまう心配がいりません。
専用のコーティング剤が入っているので、このメッキモール1個でメッキ部分を磨くことができます。
価格 | 4,980円 |
研磨剤 | なし |
容量 | モールパッド30枚 |
付属品 | コーティング剤 4g |
ナカライ ミガキング
メッキ部分を磨くだけではなく、メッキ被膜の表面を保護することで、サビやくすみを防止します。
価格 | 2,696円 |
研磨剤 | あり |
容量 | 280g |
付属品 | クロス |
プロスタッフ アルミメッキモールクリーナー
国内高品質ホワイトアルミナを使用しているので、メッキ部分を傷つけることなく磨くことができます。
価格 | 2,300円 |
研磨剤 | あり |
容量 | パフ3個 |
付属品 | クロス |
フロントグリルのメッキに傷をつけないための対策
フロントグリルのメッキが汚れない・傷つかないようにするには、専用ワックスをかけてコーティングを施しておくことです。
コーティングしておけば水洗いだけできれいになります。

少しでもサビが付いていたらメッキ専用のサビ取り剤を使用してサビ取りをしましょう。
またサビ取りを自身でやるのが不安な場合、専門店に相談するのも一つの手段です。
普段からマメにチェックをして汚れ・サビが生じていないか確認するのが大事です。
フロントグリルは車の正面なので外部からのダメージを受けやすい箇所です。常にチェックしてダメージを受けていないか確認しましょう。

メッキパーツがサビてしまったときの対処法
メッキパーツが錆びてしまっている場合は、メッキを磨く前にメッキ専用の錆取り剤で錆を取りましょう。
メッキパーツの錆やくすみは早めに対処した方がいいでしょう。
また、メッキ専用の錆取り剤でも取れない場合は無理して擦らず、業者にお願いしましょう。
まとめ
車の各部位にメッキを使用すると、お金をかけずに煌びやかで高級感を与える効果があります。
しかし、メッキ部分をケアせずに放置していると汚れや最美が付着して劣化が進みます。
汚れは、すぐに力を入れて拭き取る・磨くなどの方法をとれば、簡単に取れると思っている人もいるでしょうが、それは間違った知識です。メッキはデリケートな部分なので、正しい洗浄方法・磨き方をしなくてはいけません。
正しい知識を持ってメッキを大切にしましょう。