「コンパウンド使ってみたいけど失敗するのが怖い」 「初心者だけど、コンパウンドどうやって使うのか知りたい」
そんな疑問に答える記事です。
コンパウンドは車の表面を削る作業なので失敗するのが怖いですよね。
この記事では、コンパウンドの初心者向けの使い方から使う時のコツを紹介していきます。 これから、初めてコンパウンドを使う人も、久々にコンパウンドで手入れしたい人も、ぜひ参考にしてみてください。

車用コンパウンドとは?
コンパウンドは車の傷を消す役割
車用のコンパウンドは研磨剤で、車の傷を消す役割があります。 正確にはコンパウンドで傷の周りを削り、傷の凹凸を目立たなくして、傷を目立たなくしています。
また、傷を消すだけでなく、塗装の劣化が進み、くすんでしまった時にツヤ出しとしても使用されることがあります。
削りすぎてしまうと新たな傷を増やしたり、凹凸がより目立ってしまうこともあるので十分注意しながら研磨していきましょう。
コンパウンドで消せる傷は1mm程度
コンパウンドでは大きな傷は消せず、深さ1mm程度の浅い傷を消すことができます。 深さ1mm程度の傷の目安としては、「傷に対して垂直に指でなぞった時に爪が引っかからない」、もしくは「水でボディを濡らしたときに傷が目立たなくなる」ような傷です。
それ以上深い傷の場合はコンパウンドで消せない傷になるので、業者に頼みましょう。
失敗しないためのコンパウンドの選び方
コンパウンドは車の表面を削るので失敗したくないですよね。どんなコンパウンドがあるのか見ていきましょう。
粒子の大きさで選ぶ
コンパウンドにも紙やすりのように粒子の大きさがあります。 数字が大きくなるほど、粒子の目は細かくなっています。
・粗目・中目 →比較的荒い目のコンパウンドです。傷が深い場所に適したコンパウンドになります。
・細目 →浅い傷や中目で研磨した後の調整に最適です。
・極細目・超微粒子 →仕上がりに使います。細目や中目の研磨で傷ついたところにも使えます。
・ツヤ出し・鏡面磨き →ボディのツヤ出しや最後の仕上げに使用されます。
性質で選ぶ
コンパウンドには2つのタイプがあります。 ぜひ自分にあったタイプを試してみてください。
水性 →研磨力は優れており、主成分が水分なので伸びやすく、拭き取りやすいです。ただし、乾きやすいので粉になりやすく、素早い作業が必要となります。
油性 →液だれしにくいため、ボディの側面や狭い範囲に最適です。ワックスが含まれていることが多いので、研磨できていなくても傷を隠すことができます。 研磨力は弱いです。
車のボディカラーで選ぶ
研磨で車の塗装をなるべく落としたくない人は、ボディカラーでコンパウンドを選んでみましょう。
・淡色車(ホワイト・ベージュ)→細目・極細目 ・濃色車(ブラック・レッド)→極細目
コンパウンドを初心者でも簡単に使う方法
コンパウンドには粗目の粒子から使用する方法と、細目のコンパウンドから使用する方法があります。 今回は初心者の方でも失敗しにくい細目のコンパウンドから使用する方法(リバース研磨)を紹介していきます。
1.道具を準備する
準備するものは
- コンパウンド
- 磨き用の布やスポンジ
- 拭き取り、仕上げ用のクロス
- マスキングテープ
です。
コンパウンドは必要に応じて、数種類用意しておきましょう。 磨き用の布やスポンジはコンパウンドの種類の数だけ必要なため、最低2枚は用意しておきましょう。
2.コンパウンド使用前に洗車する
コンパウンドを使用する前に、埃や砂を落とすため、洗車します。 埃や砂がボディに付いたまま、コンパウンドを使用すると付着した汚れが一緒に車を削ってしまい、車に傷を増やしてしまう原因となります。
また、鉄粉も付いていると同じく車に傷を増やしてしまう原因となります。 鉄粉が付着している場合は粘土クリーナーや鉄粉除去剤をつかって、綺麗にしておきましょう。
3.樹脂製パーツなどをマスキングテープで保護する
ゴムやモールなどの樹脂製パーツはコンパウンドが付いてしまうと落ちにくいです。 そのため、研磨したい傷の近くに樹脂製パーツがある場合には、マスキングテープで保護しておきましょう。
保護する場所が広い場合は新聞紙やシートを使って、マスキングテープで止めて保護しましょう。
4.コンパウンドで磨く
ここまで準備できたら、いよいよコンパウンドを使用していきます。 コンパウンドを使い慣れていない場合は、目が一番細いコンパウンドから使用していきます。
布やスポンジにコンパウンドを含ませ、研磨していきましょう。 スポンジに取るコンパウンドの量は、リキッドタイプは500円玉サイズ、ペーストタイプの場合は1cm程度が目安です。
一番細かいコンパウンドで磨いても、傷がまだ目立つようなら段階的に目の粗いコンパウンドを使用して、研磨していきます。
コンパウンドは少量で狭い範囲から少しずつ研磨していくことが基本です。 A4サイズぐらいの範囲を少しずつ磨いていくことがポイントです。
5.クロスで拭いてコンパウンドを落とす
コンパウンドで磨いた跡は、クロスでコンパウンドを拭き取ります。 クロスはコンパウンドの種類ごとで分けて拭き取りましょう。 クロスに種類の違うコンパウンドが付着していると、車に傷をつけてしまうので注意しましょう。
コンバウンドを拭き取っても傷がまだ目立つようなら、コンパウンドを追加して磨いていきます。
6.コンパウンドの粒子の大きさを変えて磨く
仕上げの段階に入ったら、今度は徐々に目の細かいコンパウンドを使用して磨いていきましょう。 徐々に目の細かいコンパウンドを使用することで自然な仕上がりになります。
最後にツヤ出し用や鏡面仕上げ用のコンパウンドを使うことでボディにツヤを出すことができます。
初心者でも失敗しないコンパウンド5つのコツを伝授!
初心者でもコンパウンドを上手く扱う方法を紹介していきます。
①日光が当たる場所で作業しない
日光が当たる場所で作業をすると、コンパウンドが乾きやすくなります。 作業途中にコンパウンドが乾いてくると磨きにムラが出てきたり、水分が蒸発して粉になってしまいます。
日光が当たる場所・暑い時期に作業する時は素早さを意識して、コンパウンドの水分が蒸発しないように気をつけましょう。
②縦方向に磨いてムラを防ぐ
研磨するときは縦方向に磨くことを意識しましょう。 円を描くように磨いてしまうと、磨きにムラが出てきてしまいます。 ムラを出さないためにも磨く方向は縦方向で磨きましょう。
③コンパウンドの粒子を変えるごとに布も変える
コンパウンドで研磨するときも、拭き取るときも、コンパウンドの粒子の大きさが変わるごとに布やスポンジを変えましょう。
違う粒子のコンパウンドが付着したまま、研磨や拭き取りをしてしまうと、車に新しい傷を付けてしまうので、余計な手間がかかってしまいます。
面倒に感じますが、車を傷つけないためにも布を2枚以上は用意しておきましょう。
④事前に洗車して綺麗にしておく
洗車はコンパウンドをする前に必ず済ませておきましょう。 一見綺麗に見えても、埃や砂はボディに付着しています。
洗車で埃や砂を取り除いて、新たな傷を作ってしまうことがないようにしましょう。
⑤角を磨くときは十分に注意する
角は一点に力が集中しやすい部分になります。 そのため、角を削りすぎてしまったなんてこともよくあるため、事前に角を確認しておきましょう。
例えば、車のドアでも一見まっすぐな板に見えますが、ドアノブの近くに凹みがあったりします。 車のボディにはまっすぐな場所が少ないため、デザイン上少し凹みのある部分やボディのカーブの部分などといった場所には注意しましょう。
失敗しにくいおすすめのコンパウンド5選
Holts(ホルツ)『コンパウンド リキッドコンパウンドミニセット』
三本セットでどの粒子の大きさを使っていいか分からない方におすすめです。 鏡面磨きまで入っているので、このセットでツヤ出しまでできるセットになっています。 容量も少ないので、コンパウンドを試してみたい時に使ってみてはいかがでしょうか?
ブランド | Holts(ホルツ) |
値段 | 2,657円 |
容量 | 80ml×3本 |
ピカール(Pikal) 『ラビングコンパウンド』
値段が、比較的安いので、手軽に買うことができます。 中目の粒子なので、目立つ傷を消したいときに最適です。 少し匂いがきついので、作業中は屋外か屋内の場合は喚起をしながら作業をしていきましょう。
ブランド | ピカール(Pikal) |
値段 | 272円 |
容量 | 140g |
ソフト99(Soft99)『液体コンパウンドトライアルセット』
三本セットですが、使う順番がパッケージに記載されているので、順番を間違えずに使用することができます。 スポンジが付属しているので、わざわざコンパウンド用のスポンジを買いに行く必要もありません。
ブランド | ソフト99(Soft99) |
値段 | 1,179円 |
容量 | 380g |
スリーエム(3M)『スリーエム コンパウンド 小容量(150ml)3本セット』
プロ使用なので、とても綺麗に仕上がります。 電動ポリッシャーにも対応しているので、初めて電動ポリッシャーでコンパウンドを使いたいという方にもおすすめです。 少し値段が張るので、仕上がり用のコンパウンドだけ購入するのもおすすめです。
ブランド | スリーエム(3M) |
値段 | 22,76円 |
容量 | 150×3本 |
ソフト99(Soft99)『液体コンパウンド9800』
大容量で安く手に入るので、広い範囲を一気に磨いても罪悪感なく使用することができます。 広い範囲での傷が気になる方は使用してみてはいかがでしょうか?
ブランド | ソフト99(Soft99) |
値段 | 1,320円 |
容量 | 300ml |
コンパウンドで消せない傷とは?
深い傷は業者に任せよう
傷が深い場所は自分で磨いても、傷が消せない可能性があります。 凹みや擦り傷などは自分でコンバウンドを使用しても直すことができません。
傷が深いか迷った場合は業者に任せるのが安心です。
磨きすぎると塗装が剥がれる恐れも・・
傷が深い場合などに何度も削ってしまいたくなりますが、削りすぎには注意しましょう。 削りすぎてしまうと塗装が剥がれたり、研磨した場所に傷が増えてしまいます。
磨きすぎるとさらに傷を増やすリスクもあるので、業者に相談するのがおすすめです。

まとめ
コンバウンドは研磨材で、初心者でも簡単に傷を目立たなくすることができます。 プロに頼むと数万円しますが、自分で傷を消すと数千円で傷消しできることもコンバウンドの魅力です。
深い傷はプロに任せることをおすすめしますが、浅い傷はぜひコン